19日の分水おいらん道中にあわせてJR東日本は15日夜、新潟駅と分水駅の間をジョイフルトレイン「きらきらうえつ」で往復して分水駅の夜桜を楽しむ臨時列車「分水夜桜号」を運行。おいらん役4人も乗客を出迎えて分水おいらん道中をPRした。
分水夜桜号の運行はことしで3年目。15、16日と1週間後の22、23日の計4便の運行で、いずれも新潟駅から信越線、弥彦線、越後線を経由し、午後7時34分から8時10分まで分水駅に停車している間、ホームに沿って並ぶ見事なサクラで夜桜を楽しめる。
15日夜は雨降りだったが、幸い分水駅に停車がしている間はぴたりと雨がやんだ。分水おいらん道中に選ばれた4人は、近くにある分水福祉会館でこの日が最後の3回目の練習を行い、それぞれのパートナーとなる“ほうかん役”とともに和服姿で分水駅を訪れた。
愛媛県松山市に出張していた鈴木力市長も燕三条駅に到着すると車で分水駅へ直行して参加した。
分水駅でライトアップを始めてから夜は夜桜見物をする人たちが切れ目ない。この日はそれに加えて分水夜桜号の到着前から鉄道マニアやおいらん役を見てみたい人が訪れた。
乗客は分水夜桜号を下りると、視界すべてを覆うほどの夜桜に感嘆の声を上げた。サクラは今まさに満開。サクラを背景に記念写真を撮ることに忙しく、あでやかなおいらん役を見つけると、今度は一緒に並んでもらって記念撮影し、おいらん役は笑顔で応えた。
さらにおいらん役は車内を回っておいらん道中のパンフレット配ったり、分水商工会青年部が運営する「桜茶屋」や地元料理店のおかみでつくる「六姫味会(ろくひみかい)」の出店もPR。乗客は夜桜とおいらん役の共演に「きれいね〜!」を連発し、すでに車内でできあがったサラリーマンは顔を赤くして上機嫌だった。おいらん役が夜桜号を迎えるのはこの日だけだが、その後もイベントを用意している。