19日に燕市分水地区で行われる分水おいらん道中にあわせて地元のすし店「惣六」=地蔵堂本町1=は、16日から23日までことしも同店2階座敷で作品展「手のぬくもり 心にゆとり展」を開いている。
キルトが趣味の同店のおかみ、小柳千春さん(52)が友だちやそのまた友だちといった、人のつながりで呼びかけた趣味の作品を展示。キルト、石粉粘土、佐渡に伝わる裂き織り、革細工など小物から数えると200点ほどにもなり、一部は販売も行っている。
キルトは南魚沼市塩沢に住む人の作品で、ほぼ3畳の大きさになるめったにお目にかかれない大作が2点もある。石粉粘土で作った造花やブローチは、薄い花びらの再現やリアルな表現が粘土でなされていることに驚かされる。裂き織りはバッグや筆入れは素朴な風合いでつい手に取ってみたくなる。
小柳さんはアーモンドパウダーとサクラの花が入って春の香りがするおとなの手作りクッキーを1個200円で販売。コーヒーとセットなら350円で作品を鑑賞しながらゆっくり味わってもらっている。また、期間中限定で「花見セット」(1,200円)や「はらくちいなり」(1パック500円)の販売も行っており、食事や商品を購入した人には手作りのアクリルたわしをプレゼントしている。
分水おいらん道中を見て帰るだけでなく、行き帰りに分水のまちなかに立ち寄ってもらおうと一昨年から作品展を開いており、ことしで3年目。「準備が大変なので、ことしはやめようとも思ったけど、やらないの?と言われるとやらないわけにはいかないし」と小柳さんは笑う。「楽しみにしていてくれる人がいれば、できるだけ続けないと」。
昨年は中国からの観光客も立ち寄ってくれた。「近所のお年寄りも寄ってくれて、目の保養になったと言われるとうれしい。タイトルにつけた“心のゆとり”を少しでも味わってもらえれば」と小柳さんは来店を待っている。毎日午前11時から午後3時までと、午後5時から9時まで開いている。入場無料。問い合わせは同店(電話:0256--97-3645)へ。