燕市では、婚姻届か出生届を提出した人にメッセージ入りの背景で記念写真を撮影するのと、燕市オリジナルのお祝い状を交付する職員提案から生まれた無料のお祝いサービスを1日から行っており、届け出をした人の多くが利用して好評だ。
記念撮影のサービスは、市民課窓口に背景用の幅1.8メートルのロールアップスクリーンを設置。スクリーンには、リースのように円を描くようにデザインされた燕市の木であるサクラの花とともに、「おめでとうございます」、「Tsubame City」の文字がプリントされている。
その背景の前に当日の日付をプリントした紙を持って届け出をした人が立ち、持参したカメラやスマートフォンを借りて、その場で職員が記念写真を撮影するというサービスだ。
お祝い状は、市章や燕市の観光PRキャラクター「きららん」をデザインしたものなど3種類を作成し、文言を変えてそれぞれ婚姻届用と出生届がある。お祝い状は原則として翌日に郵送で発送。いずれも手数料は無料だ。
1日のサービス開始から22日までに婚姻届は22件の届け出があったうち記念写真9件、お祝い状13件の利用があり、同じく出生届は39件の届け出があったうち記念写真1件、お祝い状25件の利用があった。届け出のうちの70%がいずれかのサービスを利用することを目標にしたが、すでにほぼ目標に達している。
このサービスは職員提案から生まれた。燕市では、内部で職員が主体的に業務の改善に取り組むTQC(Tsubame Quality Control・燕市業務カイゼン運動)を行っている。毎年、TQCカイゼン自慢大会を開いて課ごとに改善の提案を発表している。ことしは3月25日に開き、7つの提案があったなかで市民課が「声を形に、想いを形に〜一歩先のおもてなし大作戦〜」が最高賞の「花まるカイゼン大賞」に輝き、賞状やトロフィーが贈られた。
その提案を実現したのが今回、生まれたサービス。これまでも窓口へ届け出に訪れた人から届けをもった姿を撮ってほしいと頼まれることがあったことから、市側から何かしてあげらることはないかと発想した。同様のサービスは、県内では長岡市が行っている。
婚姻届は以前はひとりで提出するのが一般的だったが年々、夫婦で訪れる人が増えている。夫婦で訪れるとほとんどの場合は記念撮影のサービスを利用するという。届け出に訪れた人に職員がサービスの利用を勧めているが、最近はサービスを知って届け出に訪れてサービスを利用する人もある。
燕市に住所や本籍がない人でも燕市で婚姻届、出生届を提出した人なら誰でもサービスを受けられるので、利用を呼びかけている。