三条市本町2、スナックマンマを経営する五十嵐敏江さん(70)は20日、ジオワールドビップ三条で開いた「30周年チャリティパーティー」で、来店客が現金をつけたまゆ玉の善意など214,084円と、子どもたちに確かな作品を観てもらいたいと木造彫刻家半藤政衛さんの赤冨士を描いた100号の日本画を三条市に寄付した。
チャリティパーティーは毎年開いており、今回は国定勇人三条市長や金子恵美衆院議員はじめ来賓や同店の利用客、共同生活援助こすもすの運営する3つの障がい者グループホームから利用者と職員24人の合わせて約240人が参加した。
毎年、パーティーの席上でまゆ玉を三条市長に手渡しており、ことしも1.5メートル余りの長さの枝に1万円札6枚をはじめ、5千円、千円の札や硬貨など21万4,084円がセロハンテープでつけられたまゆ玉を五十嵐さんから国定市長に手渡した。あわせて、五十嵐さんの自宅の学区の第一中学校区小中一体校にと、同校地元の半藤さんの「赤富士」を描いた作品の目録も手渡した。
スナックマンマは、五十嵐さんが41歳のときに「本寺小路」に開業して30年。最初に店を開いたのは、本町通り側の「本寺小路」入口に近いビルの2階で5年、その斜め前の1階に移って17年目に起きた平成20年10月の大火事で類焼し、現在の東別院近くの店舗に移った。
五十嵐さんはあいさつで、「あっという間の30年だった」と振り返り、70歳で30年と言うとピンとこないが、国定市長の30年前だと12歳くらいとたとえて会場を和ませた。「とにかくこうして皆さまに来ていただいてお祝いできますこと感謝でございます」と、時々言葉を詰まらせながら、来店客や家族の支えに感謝した。いろいろなこともあったが「継続は力なりを信念に思っている」、「本当に感謝です。感謝感謝以外のなにものでもございません」と話した。
国定市長のあいさつに続き、常連客を代表して佐野十九一さん(90)があいさつし、「これからも明るい社交場としてのマンマさん。本寺小路のあかり、十分に体に注意されましてマンマの灯を消さないようにお願いしておきます」と30周年を祝った。
同店のまゆ玉の寄付は、小正月の祝行事で店内に飾っていたまゆ玉飾りに五十嵐さんが縁起物だからと数千円を飾ったのがきっかけ。客も紙幣や硬貨をセロハンテープで張り付けるのが恒例となり、集まった善意を毎年、三条市に寄付している。