燕市が中越衛生処理場=燕市佐渡=の跡地を利用して整備し、防災施設を備えた東町公園のオープニングイベントと合同防災訓練が26日、約400人の市民が参加して東町公園で行われた。
参加したのは、東町公園の地元の燕第二地区まちづくり協議会や自治会。鈴木力市長は「憩いの場と防災の学びの場といったコンセプトをもった公園として完成した」とあいさつして市民の活用を求め、6人でテープカットを行ってオープニングした。
中越衛生処理場の跡地は広さ約1万6千平方メートル。防災設備が設置されているのが特徴で、管理棟のほかに防災に対応できるあずまや、風呂になるパーゴラ、備蓄倉庫付き展望台、かまどになるベンチ、簡易トイレになるスツールなどを備える。
これらの設置を業者にモデル展示場として名前を表記できるプロポーザルコンペを行って業者を選定した結果、本来なら公園整備の見積もりが1億1000万円ところ、プロポーザルによって3,500万円ですみ、7,600万円の経費を削減できた。参加者はこれらを見学したほか、心肺蘇生法訓練、消火器訓練、震災体験などに参加した。
地元では今の鈴木力市長になってからはもちろん、前の市長の時代から中越衛生処理場を公園にしてほしいと要望書を提出。地元東町の高桑等自治会長は「中越衛生処理場とは180度転換した施設ができてありがたい」と手放しで喜ぶ。
中越衛生処理場があったときは「技術が向上してかなりにおいは減ったが、東の風が吹くと必ずにおいがした。どうしても必要だった施設だとはわかるけど」。公園は1日に供用を開始しており、天気のいい日は公園で遊ぶ子どもたちの声が響いている。「各町内が集会所で親ぼく会を開いているが、この公園を使ってくれれば」とかつて迷惑施設があった場所が、今度は交流の場として活用されることに期待している。