26日未明に燕市吉田地区で発生した2件の火災は、いずれも外側から出火していることがわかり、放火の疑いが強まっている。
午前1時半過ぎ、119番通報の時刻でわずか7分しか間を置かずに吉田東栄町と吉田西太田で火災があった。吉田東栄町ではアパート1棟が全焼したが、燕署の調べでは角地にあるアパートの道路角と反対側の角、道路から見えにくい場所で建物の外側から出火したのがわかった。
燃え方が激しいため着火物は明かではないが、出火場所には洗濯物が干してあり、灯油の入ったポリタンクがあった。
一方、吉田西太田では、空き家の車庫から出火し、隣りの住宅1棟に延焼し、いずれも全焼した。車庫は入り口が開放してあり、何者かが火を着けた可能性が高い。
燕市内や近隣では数年前から不審火が相次いでいる。一昨年に地元で放火犯が逮捕されたが、逮捕前の不審火でも犯行を認めていないものがあり、逮捕後も不審火が続いている。
ただ、これまでは隣りの家から離れた空き家や農舎、夜の工場など、延焼や人命にかかわる可能性が低い火災がほとんどだったが、今回は人命をおびやかす状況だった。