2005年5月1日に三条市、栄町、下田村が合併して新たに三条市が誕生してから10年。その節目を記念して10日、燕三条地場産業振興センターで三条市合併10周年記念式典が行われ、来賓や市民約600人が参加して合併以来、初めての節目を祝った。
午前10時からの第1部式典と午後1時からの第2部アトラクションのの2部構成。式典には副知事や国会議員、県内外の首長など来賓47人を含む招待者約330人と市民、職員など合わせて約600人が参列した。
国定市長は式辞で、10周年を迎えられたことを市民や列席者に感謝して、振り返った。「合併から10年、ようやく肩に力を入れずに、それぞれの地域のアイデンティティーを正々堂々と強調できる時代になってきたのだと実感する」、「それぞれの地域の培ってきたアイデンティティーを認め合い、さらに三条市という新たな次元での個性、可能性を共有する。これが真の合併像であり、その姿こそ、町の力を高めていくと確信する」。
この町の個性、魅力は、ものづくりと豊かな大自然を抜きに考えられず、それは「私たちの誇るべき財産であり、この町の未来に向けた発展の原動力」。
「先人たちが築き、残してくれた大切なこの町の良さを継承しながら、今の三条市をけん引してきたものづくりと豊かな大自然という強みを磨き、高め、大都市にはない、かけがえのないこの町の価値を次の世代に引き継いでいかなければならない」と示し、「今後も三条市が輝かしい歴史を刻み続けるため、次なるステージへの挑戦の決意をしている」と述べ、引き続きの支援と協力を求めた。
森山昭市議会議長はあいさつで、「この10年の間、水害や地震に見舞われるなど決して平たんな道のりではなかった。まさにひとつになって三条市の未来を切り開いてまいりました」。
来賓祝辞では、泉田裕彦県知事代理の森邦雄副知事が「ものづくりのまち。災害を乗り越える、克服するという力強い精神力のかたまりである市と考えております」と三条市のイメージを話し、発展を願った。続いて、全国市長会会長で新潟市長会会長の森民夫長岡市長、金子恵美衆議院議員、菊田真紀子衆議院議員、中原八一参議院議員、佐藤信秋参議院議員が祝辞を述べた。
市民憲章唱和、市歌斉唱、メッセージ映像上映に続く太鼓演奏では、10年前の合併記念式典でも演奏した三条、栄、下田の3地区を代表して三小相承会、栄太鼓保存会、葎谷太鼓連、の3つの団体が順番にそれぞれ力強く演奏し、式典を締めくくった。
アトラクションは、三条市出身のジャズミュージシャンTOKUさんがリーダーの「TOKU BAND」が出演し、約千人が来場。TOKUさんの母校で後輩の三条市立第二中学校吹奏楽部との合同演奏、そして「TOKU BAND」記念ジャズコンサートを行った。