NPO法人分水さくらを守る会(村上謹一会長)は11日午前9時から燕市国上、道の駅国上そばの花畑で恒例のヒマワリの種まきを行い、今回は初めて地元の小学校1年生からも種まきに参加してもらった。
参加したのは地元分水地区にある分水北小学校の1年生全員17人。会員から種のまき方などの説明を聞いたあと、さっそく800平方メートルほどの広さの畑に入った。
先に道路との境界付近にすでに花を咲かせているマリーゴールド120本を植え、それから横に延びたうねの手前から5本分にヒマワリの種を巻いた。畑の奥で栽培するヒマワリは、景観形成作物として開発された一般的な品種「ハイブリッドサンフラワー」だが、子どもたちが種をまいたのは、それより背が低い切り花用の品種「サンリッチ」。高さの違う2段階で花をつけるという趣向だ。
60日ほどで開花するので、7月上旬に開花の見込み。子どもたちは体操着に紅白の帽子をかぶり、「よし、行くよ!」、「こんなにまいた!」と張り切って種まき。土をいじればいろんな虫が顔を出し、「すごい虫!」と大きな声をあげて自然の恵みにはしゃいでいた。
同会は1922年(大正11)に植えられた信濃川大河津分水路堤防の桜並木をはじめ、分水駅周辺などにたくさんあるサクラを保全しようと97年に発足し、05年にNPOとなった。サクラの不要な枝のせん定やサラクの植栽、サクラの苗木育成などさまざまな活動を行っている。
サクラだけでは活動の時期が限られることもあり、それ以外の花もと10年以上前からヒマワリの栽培も行っており、道の駅国上の花畑では毎夏、5,000本のヒマワリが花を咲かせている。これまでは同会の役員が中心になって種まきを行った。
分水北小の児童は、道路や河川敷で花の種まきを行っているが、危険性がある。その種まきを手伝っている会員が、それなら道の駅国上で安全に種まきを体験してもらおうと今回、初めての児童による種まきを行った。
会長の村上謹一さん(76)=燕市長辰=は「老人会にお願いしようという話もあったが、いろんな人に種まきをお願いすれば、サクラに関心をもってくれる人も増えると思う」と子どもたちに目を細めていた。