三条市では、今年度から一般社団法人民間活力開発機構(里敏行理事長)に委託して下田郷の日帰り温泉「いい湯らてい」を核に「健康づくり大学」に取り組み、第1弾として越後三条高城ヒメサユリ祭りにあわせて28日午後2時から4時まで「いい湯らてい」で中川内科医院の中川理医師による健康相談を行う。
第2弾は秘境八十里超体感バス・笠堀ダム見学、第3弾は三条鍛冶道場、第4弾は郷土料理教室、第5弾はスノーシュートレッキング・白鳥を予定しているが詳細は未定で、「いい湯らてい」との連携、三条市医師会の協力で健康チェック、参加者を募集するツアーなどを検討している。
「健康づくり大学」事業は1998年に神奈川県箱根町で誕生し、これまで温泉地域約300、温泉旅館約600館、温泉療法医師約600人が協力する官・学・産の支援により国内外の人が集まる事業。三条市が取り組むのは複合型事業で、講演やシンポジウムを含めるとこれまで100の地域が取り組んでいる。
複合型とは三条市の場合、数々の体感プログラムと「いい湯らてい」を連携させるということ。この取り組みにより健康づくり地域を旅先に選ぶ都心の人にとって参加者安心地域となり、市民参加型事業の拡充計画となる。
民間活力開発機構の里敏行理事長は12日、三条市を訪れて記者会見した。同席した恋塚忠男営業戦略室長は、箱根町で初めて事業に取り組んだときの通産省の担当官だったという縁もある。
里理事長は「あらゆる事業に東京の人を呼んで健康づくりにかかわること、ものづくりも含めてここで体験してもらう、体感してもらう。心身リフレッシュになる事業がここにはいっぱいある。“ちょっと田舎”というキャッチでいこうかと思う」と話した。里理事長は85歳。まさに自身が広告塔となって「健康づくり大学」の有効性をアピールした。