三条市、燕市、弥彦村の小学生から夏休みの8月19日から23日まで4泊5日で100キロを踏破してもらう毎年恒例の「寺小屋つばさ100kim徒歩の旅」に向けて10日、三条商工会議所でその運営を支える過去最多の132人を数える学生スタッフの第1回スタッフ研修が行われた。
燕三条青年会議所主催で始まったことしで8年目になる事業で、燕三条JCのOBを中心に実行委員会を組織して主催するようになってことしで4年目。三条市、燕市、弥彦村の4年生以上の小学生80人を募集する。
実際の運営は、大学生や専門学校生を対象に募集する学生スタッフが大きな役割を占める。学生スタッフの成長も事業な大きな目的。ことしも本番までに毎週のように16回もの研修を行う。昨年までは実行委員会が行っていた学生スタッフの募集も、ことしは参加した経験のある学生が中心となって各学校で日時や会場を設定して行った。
第1回の研修では、アイスブレークで交流しながら、この事業の趣旨理解、昨年までのようすのDVD鑑賞、ミーティングなどを行った。
大学3年近篤史さん(20)=新潟市中央区=は、学生スタッフに参加してことしで3年目。1年目に班のサブリーダーを務め、一緒の歩いた子どもたちと来年も参加しようと約束。昨年も同様に翌年の参加を子どもたちと約束し、1年目に一緒に歩いた4年生2人とはことしが最後の参加になる。
「4年生との約束を果たすのが、参加の大きな原動力になった。3年間でいちばん感動して終わってもらいたい。できれば大学生になったら今度は学生スタッフとして返ってきてほしい」と今から子どもたちとの再会を楽しみにしている。
昨年まで団長だった会社役員嘉瀬一洋さん(46)は、「全国100km徒歩の旅推進協議会」の副会長に就いたこともあり、ことしは実行委員会の会長となり、新団長に建設業で働く坂井伸さん(42)が就いた。その厳しい姿勢からついたニックネームは「軍曹」。
最後の責任は自分が引き受けねばならず、「本音を言えば何かあったらと思うと、それは怖い」と坂井さん。しかし、「形はできている。4泊5日をしっかり学生で回していけるか。避難するとか大きな決断を迫られるときがあるかもしれない。そういう判断をしていけるかどうか」と、すでに本番を頭のなかでシミュレーションし、気を引き締めていた。