15日に行われる三条祭りの大名行列に向けて、行列を先導する奴(やっこ)を演じる三条先供組合(赤坂一夫会長)は、新人6人を迎えて10日夜から練習を行った。
10万石の格式とされる三条の大名行列は、毎年400人近くで編成され、15日の午後0時45分に八幡宮を出発する。
その先頭の鉄棒、露払いに続く先供は、先箱(さきばこ)、長柄(ながえ)の傘、大羽熊(おおはぐま)、投鞘槍(なげさややり)、天目槍(てんもくやり)、台傘(だいがさ)、立傘(たてがさ)、手杵傘(てぎながさ)の道具の順に、2人1組で、たがいに道具を投げて受け渡しながら進む行列の花形だ。
奴を演じる組合のメンバーは、20歳代から60歳代の48人。ことしは当日の出席メンバーが少ないことなどからも、道具を減らすことも検討されたが、紹介や募集記事を読んだ人など近年では最多の6人の新人が加入。交代要員などを考えると決して足りているとはいえないものの、当日は26人ほどが参加することになり、昨年並みの隊列を組めることになった。
毎年5月1日に八幡宮で顔合わせを兼ねての練習を行い、10、11、12の3日間、市内のナイター設備のある学校のグラウンドで本格的な練習し、本番に臨んでいる。
ことしは、旧第一中学校のグラウンドを会場に3日間、午後7時から9時まで練習を行った。初日10日は、新人6人のうち5人が初参加。全員でストレッチ運動をしたあと新人1人に2人ほどがついて、練習用の道具のもち方から指導を受けた。長さ3m以上はある長い棒の上に飾りのついた道具の下の部分を手のひらに乗せて太ももの脇あたりに持ち、肩を支点に耳の後ろに添うようにして垂直に立たせる。先輩から「目線はまっすぐ」、「バランスが大事」とコツを聞きながら挑戦。
ほかのメンバーも道具を持ち、もう片方の手をあげ、「えーとまーかせー」、「あれわいさーのさー」とかけ声をかけながら歩き、1年ぶりの勘を取り戻していき、それぞれが本番に向けて気を引き締めていた。