6月6、7の2日間、三条パール金属スタジアムで開かれる第8回三条野球まつりプロ野球ファーム交流試合、阪神対日本ハムのプレイベントして5月26日午後7時から三条市・越前屋ホテルで元阪神の田淵幸一さんと元巨人の松本匡史さんによるトークバトル「阪神巨人場外乱闘戦」が行われ、約120人が来場してふたりから球界の裏話を含め、ざっくばらんな話を聞いた。
田淵さんは江夏豊さんと「黄金のバッテリー」と呼ばれた捕手。1970年代を中心に活躍、3代目ミスタータイガースと称される人気で、75年には本塁打王を獲得した。その後、西武に移籍し、84年に引退してからテレビ解説者などで活躍し、近年はテレビ、ラジオ、スポーツ紙などで評論家を務めている。
松本さんは盗塁王2回の盗塁のスペシャリスト。今回のトークバトルを主催する三条パール金属スタジアム指定管理者の株式会社丸富は、昨年度から松本さんを講師に中学生3年生を対象とした「パールスタジアム野球アカデミー」を開設しており、地元とのつながりを深めている。
ユニホームを着て来場した人には抽選でプレゼントを用意したこともあり、2割ほどの来場者が巨人、阪神のユニホームはもちろん、自分が所属する野球チームのユニホームを着て来場し、雰囲気を盛り上げた。
田淵さんと松本さんは、いずれもグレーのスーツを着て入場。とくに間近で見る田淵さんの体の大きさをあらためて実感し、どよめきと拍手でわいた。フリーアナウンサーの松井弘恵さんを司会にトークは田淵さんがリード。「思い出話、裏話、何でもあり。ニュースになることでも何でもしゃべっちゃおうかな」と冒頭で宣言した田淵さんは、言葉通りに何でもフランクに話した。
田淵さんが三条市を訪れたのは生まれて初めてで、事前に三条市のことを調べてきて「すごい町なんですね」。口は滑らかで、阪神入団前に当時の巨人・川上哲治監督に背番号「2」を用意していると言われたこと、「外国人は長続きしません」、親友の星野仙一さんはプレートの前から投げる違反投法をしていた、いちばん痛かったのは「離婚したこと」など、どこまで本当かうそかわからないトークで笑わせた。
プロレス入りの前に巨人に入団した三条市出身のジャイアント馬場さんは、静岡県の草薙球場で対戦したことがある。「馬場さん、代打に出たらスローモーションなんだもん」。一塁を守っていた田淵さんは、隠し球で馬場さんをタッチアウトにしたら「ぽーっ!て言ったよ」と笑わせた。
そんななかでも「チームづくりでいちばん大事なのはスカウトの目」、「12球団でいちばんいいのは中日」、「選手をけがさせないようなトレーニング方法を考えてほしい」となるほどと思わせる話も多かった。来場者が田淵さんのトークに突っ込みを入れるなど、あっと言う間に時間が過ぎていた。