燕市産業史料館では、5日から21日まで同史料館で坂爪勝幸茶陶展を開いており、米国でも活躍した陶芸家、坂爪勝幸さんが手掛けた茶陶を展示している。
坂爪さんは47年に新潟県村上市生まれ。大学在学時に永見鴻人に会って陶芸を志し、韓国や国内各地でさまざまな陶芸の技術を学んだ。79年に米国・ニュージャージー州立芸術教育センターの客員教授となり、多くの陶芸家と穴窯プロジェクトを推進し、各地で個展やグループ展を開き、版画も制作した。
帰国後は胎内市に工房を構えた。日本現代陶彫展で優秀賞を受け、日本陶芸展で入選。NHKハイビジョンスペシャル「ニューヨーカー織部に挑む」に出演。陶芸の専門誌に記事も掲載されている。
同史料館では2010年に続いて2回目の個展。前回はオブジェを中心に純粋芸術として陶と空間を表現したが、今回は軸足とする茶陶が中心。焼き締めなどで制作した茶わん、水差し、水指、席亭を俯瞰(ふかん)して見たような茶掛け代わりのユニークな視点作品など37点を展示。坂爪さんの作陶を通して茶陶に込められた日本の総合芸術の精神を表出させている。
14日は作品解説会と茶会を開く。作品解説会は午後2時から坂爪さんが行い、事前申し込みは必要なく、参加は無料。茶会は午前9時半から午後3時まで開き、表千家の坂井宗美さんが席主を務める。予約不要で参加費は500円。ただし、いずれもそれとは別に入館料が必要。
午前9時から午後4時半まで開館、会期中の休館日は8日と15日。入館料はおとな300円、小中学生100円。問い合わせは同史料館(電話:0256-63-7666)へ。