三条凧協会(渡辺喜彦会長)と三条市は6、7の2日間、三条防災ステーションで県無形民俗文化財となった「三条凧(いか)合戦」を開き、初日6日の午前中は雨が降ったりやんだりだったが、午後からは雨がやんで風に恵まれ、勢いよく上がった六角巻凧が次々と合戦を繰り広げた。
ことしも町内や同業者などでつくる20の凧組が参加。三条防災ステーションの芝生広場を合戦場に、赤白各10に分かれた計20の凧組が、相手の凧組と上空で糸をからめて合戦。2日間の合計得点を競っている。
午前中は午前9時に開会。雨が降ったりやんだりのあいにくの天気で、雨の降り方で、2〜3回中断。開催を心配した人も少なくなかったが、昼休みを終えるころから、雨雲を吹き飛ばすように風が吹く合戦日和となった。
くもりのち晴れ、最高気温は19.9度で雨にぬれた体には涼しすぎるほどだったが、揚げ師たちは汗をにじませて走り回った。
大空に吸い込まれるように次々と上がる凧を地上から操る揚げ師。午前中は天候のせいで思うように揚げられなかったこともあるのか、糸をからませて合戦が始まると「引っ張れ、走れっや〜」、「凧揚げ大会じゃねんだっや!、合戦らろ!」、「よしっ、からんだろ!」と怒鳴り声のような三条弁があちこちで飛び交った。
新人の若い女性は「怒鳴られてばっかり。もう、こわい〜」。合戦場の近くにいた観客もけんか腰の揚げ師たちに「すごい迫力ですね」と驚きながらも三条弁丸出しの言葉に笑いがこぼれていた。
会場内には、自由凧広場が設けられ、親子連れなどの子どもたちが凧揚げを楽しんでいた。凧の販売もあり、子ども用のビニール製の凧は300円。このほかにも20の凧組と協会1の計21種類の缶バッチを販売している。
翌7日は、午前9時から開会式を行い、県の無形登録文化財の登録を記念して、泉田裕彦県知事も参加する予定。合戦は午後1時から4時まで。午前中は、9時半から子ども凧合戦と凧揚げ、10時40分からアトラクションの和太鼓(三小相承会、きらきら保育園)、小学生の凧ばやし(一ノ木戸小学校)を行う。