三条市・法華宗総本山本成寺で僧りょになるための修行を行う法華宗学林(がくりん)は12日、修行の一環で行う托鉢に寄せられた浄財の一部5万円余りを三条市の社会福祉のために役立ててほしいと、ことしも三条市社会福祉協議会に寄付した。
学林生の渉外担当の河野隆光さん(37)=東京都=と会計の栗田修善さん(23)=三条市=の2人が三条市社協を訪れ、封筒に入れた善意5万0,762円を小林東一事務局長に手渡した。
法華宗学林は、毎年5月12日から6月21日までの40日間、総本山本成寺で開講。全国からの参加者が、本成寺で生活をともにして座学と托鉢や法要なども含めて僧りょになるための修行と学問を2年から6年をかけて学んでいる。
ことしの学林生は、三条市内をはじめ全国からの20歳から57歳までの11人。托鉢は、5月19日、6月5日、15日の3回。5月19日は嵐南地区、5日は嵐北地区を回り、15日は三条市の鱈田地区や栄地区、見附市方面まで歩く。すでに終わった5月はあいにくの雨の中の托鉢で、2回目の6月5日は約17キロを歩いた。
3日間とも午前8時半ころから午後3時半ころまで団扇太鼓(うちわだいこ)をたたきながら「南無妙法蓮華経」と題目を唱えて歩く。
栗田さんは、「毎年のことで玄関で待っていてくれたり、遠くの方から手を振って合図して頂いたりし、ありがたい気持ち」と托鉢の感想を話した。また、河野さんは、途中、檀家の家で休憩をさせてもらったいりしていると話し、「寒いなか、暑いなか、よくしていただいている」と感謝していた。
法華宗学林の寄付は毎年、続けらている。同社協では、善意をことしも社会福祉基金に積み立てることにしている。