弥彦の丘美術館では6日から7月20日まで企画展「横山 操 心にしみる日本の風景」を開いており、燕市(旧吉田町)出身で燕市名誉市民の昭和を代表する日本画家、横山操(1920-73)の作品19点を展示している。
同美術館が横山操の作品を展示するのは、2009年に横山操が描いた『中央公論』の表紙絵の原画展を開いて以来6年ぶり2回目。今回も展示している19点のうち11点は横山操が47歳だった1967年制作の『中央公論』の表紙絵の原画。約20センチ四方の小品で、海や山や川、雪や夕焼けやこいのぼりなど日本人なら誰でも心のどこかにもつような風土や四季のイメージを描いている。
ほかの作品も60年代制作のしっとりした日本の風景を描いた作品が中心。そのなかで58年制作の『港』は春の青龍展で春展賞を受けた作品で、青龍展に初入選した『渡船場』と似た作風で興味深い。
横山操は当時、日本画の世界で加山又造とライバル関係にあった。来場者は「山の肌の凹凸があって若い感じがする」、「イメージ的に戦後間もないころの風景を思い出す」などと話しながら日本画壇をけん引した作品群をじっくり鑑賞している。
20日午後2時から新津美術館の横山秀樹館長、7月12日午後2時から新潟県立美術館学芸員によるそれぞれ作品解説会が開かれる。毎日午前9時から午後4時半まで開館、入館料は高校精以上のおとな300円、小中学生小・中学生150円。問い合わせは同美術館(電話:0256-94-4875)へ。