高齢者の活動を後押しする「きっかけの1歩事業」として三条市中央公民館は16日、初めてまちあるき企画「ブラ☆タムラ」を行い、10人が参加して旧三条町の小路を中心にまちあるきした。
三条市が行ったアンケートでは、5割の高齢者が何か活動をしたいと考えながら実際に活動しているのは3割足らずだった。活動したい人が実際に活動し、社会で活躍すれば人生がさらに豊かになり、長寿社会の重要な担い手、支え手になる。
活動に踏み出す後押しをしようと三条市は今年度、「きっかけの1歩事業」に取り組み、6月からガーデニングやラジオ体操などさまざまな事業に取り組んでいる。「ブラ☆タムラ」もその一環。キヤノンフォトクラブ新潟県央代表で“お散歩カメラマン”三条市生涯学習ボランティアITリーダーでもある田村栄一さん(66)が講師なので“タモリ”ではなく「ブラ☆タムラ」というわけ。
田村さんはまちあるきが好きで、退職後は三条のまちあるきを楽しみ、趣味の写真で記録している。田村さんは三条のど真ん中、今の本町2丁目の生まれ育ちで、今回のまちあるきコースは、子どものころから庭のようなもの。「越後三条 小路百選を巡る」をテーマに小路を中心に回った。
参加したのは定員通り10人。定員を超す申し込みがある人気で、60歳から79歳までの男3人、女7人の内訳。夏の日差しの下、午後1時半に三条市中央公民館を出発し、1時間半かけて歩いた。田村さんより若い参加者は60歳のひとりだけとあって、田村さんが解説するばかりでなく、参加者が情報を訂正したり補足することもしばしば。みんなでわいわい話しながらにぎやかに歩いた。
三条市中央公民館に戻ると冷たい飲み物でのどをうるおしながらみんなで雑談。「わたしも何かお手伝いができれば」、「参加者の名簿をつくってほしい」と話す人もあり、さっそくふたりがサポーターとしてまちあるきを手伝いと名乗り出て、所期の目的である活動を始めるきっかけとなる成果をあげていた。