新規高等学校卒業予定者に対する求人受け付けが22日に始まるのを前に16日、三条・燕・加茂地区高等学校校長会(会長・上杉肇三条高校校長)は、巻公共職業安定所、燕市とともに燕商工会議所に対して同地区の高校卒業者の採用を要請した。
要請は、数年前から毎年行っている。午前10時に三条、三条東、三条商業、新潟県央工業、加茂、加茂農林、加茂暁星、吉田、分水の9つの高校と燕中等教育学校の計10人の校長が燕商工会議所を訪れ、会長の上杉校長から田野隆夫会頭に3者連名の「新規高等学校卒業者の採用に関する要請書」を手渡した。
要請書では、22日に平成28年新規高等学校卒業予定者に対する求人受け付けが始まり、就職希望者は前年度よりいくらか減少する見込みだが、求人は高卒採用離れが見られるなど、厳しい就職環境になると予想する。
3者で希望者全員の就職実現を目標に連携して、就職希望の生徒が第一次の応募先を決定する7月下旬までに、求人の早期確保と採用数の量的確保などを図っていきたいとし、求人の早期申し込みと採用枠の拡大について会員企業への周知と働きかけをお願いしたいと求めた。
田野会頭は、「その後の子どもたちの人生を大きく左右してしまうこと」と受け止めるとともに、「4、5年前とは一変している」と日本の経済状況や燕三条の変化と現状を話した。燕でも設備投資をしようという動きも増えていると言い、半面、後継者不足問題、実業界に順調に若い人が就職してくれるのかと心配もあることなどにもふれた。
「大きく日本の経済が復活してきている。息の長い景気が続くんだろうとみている」と考えを示し、学校側に「いいところでなければ就職させられないと、先生方も胸を張って子どもたちを指導していただければ」と求めていた。