三条市の子どもたちを対象に次代の文化や芸術を担う人材を育成する親しんでもらう「わくわく文化未来塾」14教室が始まり、新設の「演劇の教室」も20日、15人の生徒でスタートした。
わくわく文化未来塾は、市内に住んでいるか市内の学校に通っている小学校から高校生までを対象に毎年、開設しており、ことしで4年目。ことしは華道や茶道、書道に陶芸、百人一首、社交ダンス、日本舞踊、フラワーアレジメントなど14の教室を企画し、いわば子ども版カルチャー教室といったメニューを用意している。
演劇は地元ではあまりなじみがないだけに、生徒は5、6人でも集まればと願っていたところ、期待を大きく上回る小学校2年生から中学校1年生まで男5、女10の15人もの申し込みがあった。
初日20日はまず生徒の自己紹介から。お母さんが申し込んだという子もいたが、「将来、女優になりたくて演劇を勉強したい」、クラスで演劇をした経験から「演技をすることが好きだから」、「幼稚園で劇をして楽しかったから」などと大半は興味をもって自分が希望して参加した。
「演劇の教室」の講師は、東京都出身で児童青少年向けの中央の劇団の主役として全国を回った経験のある岡田美香さん(33)。今は三条市に住んで高校演劇部の指導も行っており、現在、三条市内で撮影が行われている自主製作映画『ライブハウス レクイエム』(仮)に出演。間もなく燕三条地域で撮影が始まる燕三条青年会議所制作の映画『ともに担げば』でも地元キャストの演技指導も含めて出演予定だ。
レッスンはストレッチや正しい姿勢、ただ大きいだけではなく遠くに届けるような発声方法の練習など、体や声を使った演劇の基本を繰り返し学んだ。岡田さんは、まさに舞台から飛び出して来たようの体、声、表情をフルに使った豊かな表現力で子どもたちに伝えた。とくに女の子は、岡田さんをあこがれるようなきらきらした目で見詰め、真剣に取り組む姿はすでに女優のタマゴのようだった。この後、来年3月まで月1回か2回、計15回前後の教室を開く。