小池清彦加茂市長は23日行った記者会見で、「新潟県立加茂病院の改築について、知事の加茂市長に対する約束を破り、県の担当者が不当かつ無効な計画通知書(建築物)(民間でいえば確認申請書(建築物))を送付して来たことに対して抗議し、対抗措置をとることの声明」の発表について話した。
小池市長は、病院が改築されれば今後100年は建て替えられず、医学の進歩で新たなスペースが次々と必要になるため、増床などを求めており、「加茂病院100年の大計、わたしは死んでも負けない」と述べ、前日22日に声明を発表した内容について話した。
小池市長は、平成29年度末の開院を目指して改築される加茂病院の基本設計に対して、「4階建て一部5階建てのこの基本設計を改めて、完全5階建てとしていただきたい」とする要望を最初に10項目を記した要望書を1月に提出した。
それに対して1月29日に県から泉田知事名で回答が届いた。内容について小池市長は、要望10項目のうち、4つは認められ、2つは将来的に考えて認められたとし、2月4日に、知事に面会して回答書で認められなかった「完全5階建て」、産科の個室を4室以下から20室以上にする、150床から100床に減る一般病床を150床に戻して全体を50床増の230床にする、全診療科への常勤医師の配置を再度、提案と要望を行った。
今回の声明文によると、「知事は、加茂市長に対し、『問題は、日影(にちえい)であってお金ではない。自分の部下の担当者には、地元とよく相談して立派な病院を造るよう指示してあるので、あなたは、担当者と相談して頂きたい。』旨を述べた。」としており、その後、小池市長は、「池田副知事、若槻病院局長と三林業務課長に面会して、知事の意向を伝え、加茂市長と協議に入るよう要請した」。
協議が始まるのを待っていたが、6月19日に加茂病院の改築について、計画通知書(建築物)が送付されてきたとし、加茂市長との協議も合意もないままに作成されたもので「不当かつ無効の計画通知書(建造物)である」、また、この計画通知書には知事が同意した病児・病後児保育施設が掲げられていないとしている。
小池市長は、県の担当者の行為は信義誠実の原則に著しく反するとして「強く抗議し、断固たる対抗措置をとるものである」とし、県の担当者に早急な協議に入って合意に達するべきと求め、それらがなされるまで「県立加茂病院の改築に対し、一切協力しない」としている。
声明文は加茂市のホームページに掲載している。