三条市荒町2、坂田動物病院(坂田郁夫院長)は24日、燕市大曲、特別養護老人ホーム「白ふじの里」で、動物のぬくもりや優しさにふれてもらうアニマルセラピーのボランティア活動「CAPP訪問活動」を行い、施設の利用者はイヌやネコとのふれあいに心を和ませていた。
「CAPP」は「Companion Animal Parntership Program」の頭文字を並べたもので、高齢者施設や病院、学校などを訪問して、動物のもつぬくもりや優しさにふれてもらうボランティア活動。
坂田動物病院では、平成元年ころから同活動のグループ病院として参加して約27年。最初の活動は、今回の白ふじの里と同じつばめ福祉会の運営する「つばめ福寿園」で、全国で5番目の活動開始だったという。昨年は、燕市や三条市の施設で14回実施している。
午後2時に同施設を訪れたのは、イヌ5頭とネコ2匹、その飼い主などボランティア5人と病院スタッフ4人。さらに、今回は新潟市中央区、国際ペットワールド専門学校の実習も兼ねて行われ、同校のアニマルセラピー・コーディネーター学科と動物福祉・飼育学科の生徒約20人とネコ1匹も参加した。
同施設の入所者が待つ多目的ホールで、動物たちとのふれあいとトリックショーを披露した。イヌやネコが自分の前に来ると自然と手を伸ばす人や、勧められて背中やしっぽにふれる人、「おいでおいで」と呼んでイヌをなでる人。イヌがジャンプなどの芸を見せると拍手をしたり、笑顔になる人もいた。
同施設の職員によると、ふだんは戦争の話などをして笑顔をほとんど見せない男性が、優しい笑顔で本当に楽しそうにイヌにふれていた。イヌが好きとは聞いたことがなかったが、動物たちがこういう一面も引き出せることに感心していた。