ギリシャが債務不履行に陥る恐れが強まって東京株式市場は株価が急落、日経平均株価の29日の終値は、先週末より600円近く下がって2万0109円95銭となった。今後は円高が進むと見られるが、三条信用金庫地域経済研究所(味田丈夫所長)では数日では収まり、燕三条地域の経済には大きな影響は考えられないとしている。
味田所長によると、燕三条地域でギリシャと直接、取り引きをしている企業は1社もないと思われる。しかし、地元企業が取引先となっている欧州の企業がギリシャ問題で大きな影響を受け、その影響を受けるといった間接的なケースが考えるられるが、それも限定的な影響にとどまるとみる。
そもそもギリシャの経済規模はそれほど大きくなく、日経平均も急落したとはいえ依然、2万円台を維持していいる。ただ、味田所長は「ムードで動くことが懸念されるが、現実的には国内に影響は出てこないと思う」。ユーロの中のギリシャ問題でしかなく、ギリシャの経済規模も小さい。「ユーロの金融政策が信認されていないわけではない」とする。
このところ燕三条地域の欧州への輸出は、のみ、包丁、ハンマーが好調だ。地元企業が欧州のいろんな展示会へ参加した。「ちょうど円安になり、和食ブームがあって認知されてきた。それが一緒につながっている状態で、せっかくの好循環がギリシャ問題のムードで沈滞すると困る」、「皆さん、予測しきれないのが不安」と話している。