三条市・一ノ木戸商店街のみんなのまちの交流拠点「みんくる」と長岡市・栃尾文化センターのコラボ展示「みんくるだるまジャック」が4日から20日まで「みんくる」で開かれ、和室を占拠した約500体のだるまをガラス越しにのぞき見てもらう。
展示するだるまは、栃尾市に住む自称“だるま館館長”のだるまコレクター、大瀬久男さん(88)が収集した約3,000体のだるまの一部。昨年6月から7月にかけて栃尾文化センターが開いた「だるまコレクション2014」の出張展示として、2、3日と2日がかりで栃尾文化センター職員が展示作業を行った。
「みんくる」に入っていちばん手前の8畳の和室が展示スペース。3段のひな壇を設け、神棚や床の間もスペースも使ってぎっしりとだるまを並べた。定番の高崎だるまをはじめ、新潟・水原の三角だるま、福島だるまなど全国各地のだるまをはじめ、マトリョーシカのように入れ子になっただるまのセット、足のあるだるま、阪神タイガース優勝記念の公式だるま、すべてのえとを集めるのに12年かかる京都・だるま寺のだるまと組み合わされた干支土鈴など、順番に見るといくら時間があっても足りないほどたくさんある。
手前のスペースは「昭和のだるま家族」というテーマで、ちゃぶ台やブラウン管テレビを置いて昭和の茶の間を再現し、そこにだるまを配した。ちゃぶ台は木製ではなく手作りしたもので、ミニチュアの鉛筆やノートまで職員の手作りで、気が付かないような所にまでだるまをデザインしてあり、それを見つけるのも楽しい。
鑑賞方法にも工夫がある。戸を閉め切って土間側の戸のガラスの部分にだるまを描いた紙をすき間なく張り、片方の目の部分だけくり抜き、そこからのぞき見る。名付けて“のぞきだるま”。ただし“七転び八起き”で「だるまの日」とされる7月8日は1日限りのご開帳として、戸を開けて鑑賞できる。
昨年、栃尾文化センターで開かれた鬼のコレクションの展示に「みんくる」職員が足を運んだのがきっかけで互いに連携を模索するなかで今回の展示が実現した。栃尾文化センターでは「栃尾に関心をもってもらうきっかけになれば」と期待していた。