8日午後10時からNHK総合で放送される「歴史秘話ヒストリア」の「あなたのココロを一刀両断 日本刀ものがたり」に三条市の愛刀家、会社役員外山登さん(77)が出演し、新選組の土方歳三(1835-69)が愛刀としたことで知られる刀工、十一代和泉守兼定(1837-1903)を紹介する。
ブラウザーゲーム「刀剣乱舞-ONLINE-」から火が着いた刀剣ブーム。番組では、日本刀が人々をひきつける秘密はを探る。刀と有名人、現代の刀工、幕末から明治の刀鍛冶の3つが柱になるようで、土方歳三の愛刀を打ったということで外山さんが十一代兼定を紹介し、加茂市の青海神社に奉納されている5本の十一代兼定の紹介も外山さんが案内役を務める。
十一代兼定は福島県会津の生まれで、戊辰戦争で会津藩として長岡藩を応援するため、越後国観音寺、今の弥彦村へ移って作刀。戦局の激化で帰国するが、1869年から今の加茂市の志田家に移って青梅神杜の奉納刀と御神鏡、新発田諏訪神杜の奉納刀、弥彦神社の奉納刀などを打ったため、県内には数多く兼定の刀が残っている。
外山さんは36歳のころに日本刀と出会って愛刀家となり、三条出身の名工、栗原信秀(1815-80)を研究。あわせて三条に近い加茂に滞在した十一代兼定も研究し、これまでに信秀と十一代兼定をそれぞれテーマに3回ずつ、日本美術刀剣保存協会の機関誌「刀剣美術」に寄稿している。
ホームページでも研究成果を公開していることもあって今回の取材につながったようだ。「研究成果が少しでも認められれば幸い」と外山さん。「今度は青海神社の所蔵刀をわたしが取材したい」と言い、「番組の視聴率が高くなって次は信秀を取り上げる番組をつくってほしい」と期待している。