県央基幹病院の整備基本計画を策定する県央基幹病院整備基本計画策定委員会の第1回委員会が3日、燕三条地場産業振興センターで開かれ、設置場所について三条市上須頃地内の3カ所と燕労災病院及び周辺とする燕市佐渡地内の計4カ所を候補地とするなど、より具体的な検討がスタートした。
同委員会は、県福祉保健部参与で魚沼基幹病院理事長の荒川正昭新潟大学名誉教授を委員長に、牛木辰男新潟大学医学部長など新潟大学の推薦する有識者、地元医療関係者(地元医師会長、地元救急告示病院の理事長または病院長)など16人で構成する。
今後、ワーキンググループを組織し、基本計画の素案を検討し、翌2016年4月までに基本計画案をまとめ、パブリックコメントを行って6月に策定する。
第1回のこの日は委員のほか、県の北窓隆子副知事と岡俊幸福祉保健部長も出席。北窓副知事は開会のあいさつで、「県では平成30年代のできるだけ早い時期に基幹病院を開院するため、基幹病院の設計に向けて年度内を目途に整備基本計画を策定したいと考えている」と理解と協力を求め、設置場所についても遠慮ない意見を求めた。
非公開で行われた委員会では、設置場所の選定についても検討された。最適値を選定するために、アウトラインで示されている「県央医療圏の中心部に位置するJR燕三条駅・三条燕インターチェンジ周辺から、用地面積5万平方メートル程度を確保できる場所」として、4カ所を候補地として示し、各委員の意見を聞いた。
今後、基幹病院の役割や機能などの観点からさらに意見聴取し、その意見を踏まえて、県が候補地を決定していく。2時間近い会議が終了し、荒川委員長がインタビューに応えた。
荒川委員長は「きょういらっしゃった(委員の)先生方、非常に前向きですね。ご自分の病院の利害なんて一言もしゃべらなかった、過去にあったのかもしれませんが。県央にいい病院をつくってやりたいという意見は、各病院長の先生、そろってきている」と感触についても述べ、「(委員長を)引き受けてよかったと思っている。この先生方の熱意だったら何とかしたいというのが、わたしの気持ちです」と話した。
整備基本計画策定のスケジュール案では、同委員会のほか、専門ワーキンググループの病院整備検討部会も開催しながら進め、11月に素案を作成。12月の第3回で基本計画(素案)を検討、3月か4月の第4回で計画(案)をまとめる。その後、5月にパブリックコメントを実施し、6月に基本計画策定を計画している。次回第2回は9月に開催予定。県央基幹病院整備基本計画策定委員会と病院整備検討部会のメンバー次の通り。敬称略。
県央基幹病院整備基本計画策定委員会 |
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名前 | 所属・職名 | 備考 |
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牛木辰男 | 新潟大学医学部長 | |
鈴木榮一 | 新潟大学医歯学総合病院長 | |
小池哲雄 | 新潟県医師会副会長 | |
柳原俊雄 | 新潟県医師会理事 | |
池田稔 | 三条市医師会長 | |
星野清 | 加茂市医師会長 | |
古川伸夫 | 燕市医師会長 | |
田崎哲也 | 見附市南蒲原郡医師会長 | |
鈴木幸雄 | 燕労災病院長 | 部会 |
神田達夫 | 厚生連三条総合病院長 | 部会 |
秋山修宏 | 県立加茂病院長 | |
須田武保 | 県立吉田病院長 | |
郷秀人 | 済生会三条病院長 | |
鎌田健一 | 三之町病院理事長 | |
草野恒輔 | 富永草野病院理事長 | |
荒川正昭 | 県福祉保健部参与委員長 | |
病院整備検討部会 | ||
名前 | 所属・職名 | 備考 |
遠藤裕 | 新潟大学大学院医歯学総合研究科 救命救急医学分野 教授 |
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遠藤直人 | 新潟大学大学院医歯学総合研究科 機能再建医学講座 整形外科学分野 教授 |
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鈴木幸雄 | 燕労災病院長 | |
小池俊朗 | 燕労災病院副院長 | |
神田達夫 | 厚生連三条総合病院長 | |
岩渕洋一 | 厚生連三条総合病院副院長 | |
荒川正昭 | 県福祉保健部参与 | 部会長 |