済生会三条病院で10人の女子中・高校生が助産師から女性の身体や健康について学ぶ (2015.8.6)

三条市大野畑、済生会三条病院は4日、助産師を講師に女子中・高校生が対象の健康教室「人生を変える★ガールズアクション」を開いた。参加した生徒10人が、女性の健康を一生サポートする職業の助産師から、女性の身体や健康についてなど、素敵な女性として楽しく健康に過ごしていくための話を聴いた。

同病院で開いている健康教室の一環で、昨年に続いて2回目の開催。企画や講師は、同病院の助産師が担当し、近隣の学校で性教育の実践に携わるなどしている8人の助産師と栄養士、薬剤師が1人ずつの計10人が参加した。

生徒は、中学3年生、高校生、専門学校生の三条、長岡、見附、新潟の10人の女子が参加した。

学校の授業では男女一緒だったり、時間などの制約もあるが、今回は女子だけが対象。自分の体に興味をもってもらい健康で素敵な女性になってもらうための、たっぷり2時間の内容。参加した生徒は、「学校で聞いたことのない話もあり、新しく知ったことがあって良かった」、「今後の自分の人生のためになることがたくさん学べてよかった」と感想を述べた。

教室の主な項目は、「女性の特権　素敵なホルモンのしくみ〜月経周期について・月経困難症の対応について」、「大切にしたい・守っていきたい女性の健康と身体〜望まない妊娠と性感染症の予防について」、「産婦人科ってこんなところ〜産婦人科外来と産婦人科病棟の紹介　気軽に相談・受診♪」、「ライフプランと女性の健康〜自分の将来について考えたことはありますか？」の4つ。

ホルモンの仕組みでは、「どんな女性になりたいですか？」と投げかけ、容姿では「やせていることだけがカワイイじゃない」という切り口で、現在の体重と理想の体重を「BMI」でそれぞれの肥満度をチェックした。

無理なダイエットややせすぎなどは、肌荒れや月経不順など現在の自分自身への影響もあるが、将来の自分、妊娠や出産で生まれた子どもなどに影響する場合がある。「自分さえやせればいい、ではなくて、将来の自分の子どもの健康までかかわってくる」。栄養士がバランスのいい食事や間食のとり方、薬剤師が月経時など痛み止めの使い方などを話した。

また、交際中の男女どちらも被害を受けている場合があるが、自分でも気づいていないことも多い「デートDV」について、助産師が体験談を話した。「今、思えば、なんであんな男と…」と笑いを誘ったが、「デートDVを知っていたら、もっと早くに気づけた」と。

「自分は大切な存在であるという自己認識の自己肯定感」が低くなっていたと言い、傷つく言葉を言ったり、行動や服装などを細かくチェックするなど精神的暴力や行動の制限などもDVであり、なぐったりする身体的暴力だけが暴力ではないことも伝えた。

座学のほか、診察室や病棟を見学。陣痛室も訪れ、生後5日の赤ちゃんとお母さんに対面。最初は「怖い」と抱っこを拒否していた生徒も、小さな小さな手や足をさわらせてもらってから、恐る恐る赤ちゃんを自分の腕にのせてもらい、抱っこも体験した。