燕三条駅観光物産センター「燕三条Wing」は15日、午前と午後の2回、イベント「越後杉のミニトレイを作ろう!」を開き、2回とも定員通り6人が参加して木工作業に熱中した。
毎月行っているワークショップで、講師はこれまではし作りのワークショップを行ったことのある三条市の高島かよ子さん。今回は趣向を変えて木の板からミニトレイを作ってもらった。
加工自体はそれほど難しいものではなく、厚さ2センチ足らずのA4判ていどの越後杉の板を素材に、好きな形に変えて研磨してきれいにするだけ。ただし、道具ののこぎり、かんな、小刀、やすりなどは燕三条産にこだわった。
さらに研磨に草を使ったり、仕上がげはクルミの実を入れた袋で木の表面をこすってクルミの油で光沢を出したりと、昔ながらの自然を生かした手法も使った。
午前の部は小学生4人とおとな2人が参加。作業時間は40分の予定だったが、2倍の1時間以上たってもひとりもやめる様子はなく、黙々と作業に集中していた。
参加した兵庫県出身で東京都世田谷区に住む60歳代の女性は毎年、夏と冬に夫の実家のある三条に帰省している。いつもは燕三条駅に到着するとそのまま実家へ向かっていたが、今回は12日に帰省してたまたま燕三条Wingに立ち寄って今回のイベントがあることに気づき、その場で参加を申し込んだ。
「木工の経験はないし、ましてやのこぎりを使うのも初めて。ものづくりは大好きなので楽しい。今度、帰省するときもぜひ参加したい」と声を弾ませていた。16日にUターンする。
講師の高島さんは初めてのタイプのワークショップだったが「皆さん、こんなに熱中してくれるとは思わなかった」と驚いていた。