三条市下田地区の「しただふるさと祭り〜雨生(まおい)の大蛇祭」が22日開かれ、雨生の大蛇の行進行列から五十嵐川河川公園特設会場でのイベント、夜の花火大会まで行われ、昨年より1,500人多い24,500人(主催者発表)の人出でにぎわった。
朝のうちにまとまった雨が降って開催が心配されたが、天気はゆっくり回復し、吹奏楽やバンド演奏など一部を中止した以外は予定通り行った。盆から猛暑も一段落し、この日の三条の最高気温は27.8度。特設会場は家族連れなどでにぎわい、昨年を上回る人出となった。
午前10時半の開会式のあいさつで、実行委員長の鳶田眞六下田商工会会長は、ことしは三条市が合併して10年目の祭りで、ことしも栄地区と三条地区の夏祭りが終わって下田地区を残すだけとなり、「この祭りが終わりますと、もう稲刈りの準備となりますが、きょうは思う存分、下田の祭りを楽しんでいただきたい」と願った。
国定勇人市長は、ことしも八木神社の雨生の大蛇祭の神事に参加して無事に行われたことなど報告。昨年に続く福島県只見町からの出店に感謝した。「国道8号、289号も、もはや両手の指で収まりきる射程範囲になっておりまして、この両手の指をどれだけ折り切れるのかが勝負どころになってきております」、「それだけゴール間近で、つながれば名実ともにお隣さんになれる只見町さんと日ごろから交流を重ねていくことが、ラストスパートに向けて大切だと思っています」と話した。
開会式に続いて、地域などで出店する模擬店、川をせき止めて作ったいけすのニジマスのつかみどりなどがスタート。毎年、人気のつかみどりは、ことしも体長20センチ余りのニジマスに混じって、約40センチの深雪マスを加え、水しぶきをあげて魚を追いかける子どもたちに、「そこそこ!」、「ほら、いるて!」と見守る保護者や観客も歓声をあげた。捕まえたニジマスはその場で五十嵐川漁協の人たちによって塩焼きにしてもらい、おいしく味わった。
「雨生の大蛇祭」は、モミの木で作った頭部に、カヤをよしずで巻いた全長約30mの大蛇を、地域内外の若者200人余りが参加して担ぎ、下田地区内を練り歩いた。最後に入場した河川公園内で夕方、大蛇の胴体部分を燃やし、よさこいソーランや盆踊り、最後は花火大会で三条の夏を締めくくった。