台風18号の影響で大規模な浸水被害を受け、三条市消防本部と燕・弥彦総合事務組合消防本部は11日正午ころ、茨城県取手市に向けて緊急消防援助隊を出動させた。
三条市消防本部は隊員5人で後方支援車、燕・弥彦総合事務組合消防本部は隊員3人で資機材搬送車とそれぞれ総務省が貸与している車両で現地へ向かった。
三条市消防本部では午前11時50分から同本部で出発式を行った。後方支援車の前に整列した隊長に就く韮沢晃警防課長補佐以下5人の職員を国定勇人三条市長が激励した。
国定市長は、三条市は10年余りの間に2度の水害を受けており、「たび重なる被災を受けた三条市の代表として任務に当たっていただくので、体には十分、留意をされながら心こもる、被災者に寄りそう、そんな活動をいつも心掛けてこれから先、展開していただきたい」と願った。隊員は後方支援車に乗り込み、小雨の降るなかサイレンを鳴らして出発した。
総務省はこの日の午前3時20分に秋田、山形、福島、新潟の各県に緊急消防援助の宮城県への出動準備依頼をし、新潟県の緊急消防援助隊は新潟市と村上市が編成する13隊が宮城県に向けて出動。10時5分に消防庁長官から新潟県知事に対し、緊急消防援助隊の茨城県への舞台移動の要請があった。
それに伴って三条市と燕・弥彦も追加要請を受けて出動させたもの。三条市消防本部は、新潟県隊の食事、宿泊、入浴など後方支援を行う。2泊3日の装備での出動なので、その後は交替か引き上げになる。同本部が緊急消防援助隊を出動させたのは東日本大震災以来4年ぶり。