関東や東北地方を襲った記録的な豪雨の被災地にボランティア資材を届けるため、NPO法人「にいがた災害ボランティアネットワーク」(川瀬和敏理事長)は11日、株式会社サカタ製作所=長岡市=の三条市栗林にある倉庫に格納されているスコップや一輪車などの資機材を4トントラックに積み込み、発送した。
作業は午後1時から行い、三条社会福祉協議会、燕三条青年会議所、NPO三条、新潟NPO協会、長岡市、新潟薬科大学災害ボランティア部、新津天理教など50人余りのボランティアが参加した。
雨の降るなか、スコップや一輪車、バケツ、土のう作りの道具、ほうき、高圧洗浄機、マスクなどを4トントラック1台にびっしりと積み込んだ。
資材は9月10日の台風18号による大雨被害で河川決壊や浸水被害、土砂流入などの被害を受け、すでにボランティアセンターを立ち上げている栃木県の栃木市や小山市などに届ける予定。トラックは、翌12日にボランティアセンターが開く午前8時ころに到着する予定だ。
サカタ製作所=長岡市=は、11年前の2004年の7・13水害で三条市の災害復旧のボランティアが使い終わったボランティア資材の格納スペースとして同社倉庫の一部を無償で提供している。ことしの出庫は今回が初めてで、前回は昨年8月に大規模な土砂災害い見舞われた広島市に発送して以来だった。
これまでには、3.11東日本大震災をはじめ、三条市も大きな被害を受けた新潟・福島豪雨水害、台風や土砂災害など多発する災害で何度も全国の被災地へ運ばれている資材もある。
今回の災害では、同ネットワークの李仁鉄理事がこのあと栃木県に向かい、現地の確認に同行して助言を行い、その後、市町村の応援を行うなど現地で協力する。李理事は、届ける機材は三条市での7.13水害のあと寄贈してもらったり、購入したりしたもので、「同じ水害を受けたものとしては他人事ではない。できる限りのお礼をしたい」と話した。
さらに、この日の参加者に短時間での呼びかけに応じてくれたと感謝するとともに、現地からもフェイスブックなどで情報を発進していくので、「関心を持ち続けてください」と話していた。