12日、「未来へつなぐプロジェクト〜音楽のちから〜響和〜harmony〜コンサート」が開かれ、同プロジェクト推進パートナーのシンガーソングライター佐藤ひらりさん(14)=県立新潟盲学校中学部2年=と、三条市の第二中学校と一ノ木戸小学校有志の子どもたちが東日本大震災からの復興を願うシンボル曲『未来へつなぐメッセージ』を合唱し、約400人の観客にその思いを届けた。
午前11時から新潟市・白根学習館で行われ、ひらりさんがオリジナル曲など6曲の演奏を披露したあと、小学生7人と中学生13人もステージに登壇し、ひらりさんとともに『この星に生まれて』を合唱。続くフィナーレで『未来へつなぐメッセージ』を合唱した。
ひらりさんの電子ピアノと中学生のグロッケンやスネアドラムなどの演奏にのせ、それぞれが伝えたいという思いを胸に心を一つにして歌い終わると会場内は大きな拍手に包まれた。
主催の公益社団法人日本青年会議所北信越地区新潟ブロック協議会の小山大志会長は、「言葉に言い表せない感情が胸にやどった。その力は、前に、明日に踏み出す一歩につながる重要なものだと思います」とあいさつ。東日本大震災や関東・東北の豪雨災害など災害が多発する近年、「歌ってくれた子どもたちのために素晴らしい未来を残していかなければなりません。きょう聞かせてもらった音楽はわれわれが未来をつくる大事な力になる」、さらに子どもたちにも「素晴らしい一歩を踏み出してほしい」と願った。
コンサート後、ひらりさんがインタビューに答えた。これまでも大舞台に立ったことのあるひらりさんだが、同世代の子どもたちといっしょに歌うことは珍しく、自分が合わせることができるかと心配したりと、リハーサル前は緊張した。しかし、練習やリハーサル、本番とだんだん楽しくなり、「みんなに届けよう」という思いが強くなった、(一緒に歌った_皆さんのおかげで支えられたと話した。『未来へつなぐメッセージ』が、「わたしとみなさんをつなげてくれた曲」と言い、「本当に楽しかった」、「またやりたいなと思いました」と笑顔だった。
「未来へつなぐプロジェクト」は、被災地を継続的に支援するため「音楽のちから」を活用し、被災地に心を寄せる事業として日本青年会議所が取り組むプロジェクト。日本と被災地の「真の復興」のため、次世代を担う小中学生と合唱曲『未来へつなぐメッセージ』を広げる運動を展開している。