25日からリサーチコアで燕三条・デザインのDNA「亀倉雄策と小杉二郎」展 (2015.9.15)

ともにことしで生誕100年で燕三条のデザインに大きくかかわった、燕市（旧吉田町）に生まれたグラフィックデザイナー亀倉雄策（1915-97）と三条市の嘱託デザイナーを務めたインダストリアルデザイナー小杉二郎（1915-81）。ふたりの作品を集めた燕三条・デザインのDNA「亀倉雄策と小杉二郎」展が、25日から10月12日まで燕三条地場産業振興センター・リサーチコアで開かれる。

燕三条・デザインのDNA「亀倉雄策と小杉二郎」展

亀倉雄策

亀倉雄策は東京五輪の公式ポスターやエンブレムのデザインで世界に知られるグラフィックデザイナー。グッドデザイン賞のロゴマークやニッポン放送、フジテレビ、NTTなどのロゴマークをデザインした。

現在、燕市はプロ野球の東京ヤクルトスワローズとの連携を深めているが、スワローズの前身のサンケイアトムズのユニホームや名誉町民章のレプリカも展示する。旧吉田町の名誉町民から燕市名誉市民となっている。

小杉二郎

小杉二郎は日本のインダストリアルデザイナーの第一世代を代表したひとり。マツダの三輪トラックや軽自動車、家電、ミシンなどで戦後の日本のデザインをけん引した。東京美術学校の恩師でもある三条市出身の染織家、広川松五郎（1889-1952）の紹介で三条市の嘱託デザイナーとなり、市内企業のものづくりに貢献。小杉から自ら制作した試作モデルなどを展示する。

燕三条地場産業振興センターが主催し、ふたりが生誕100年の節目を迎えた機会をとらえて企画した。県立万代島美術館は7。8月と生誕100年亀倉雄策展を開いたが、今回はその巡回展のような形ではなく、新たに作品を用意し、2人合わせて約60点を展示する。

また、2020年の東京五輪に向けて佐野研二郎氏がデザインしたエンブレムの盗作騒動があるなか、亀倉がデザインした五輪エンブレムなどで亀倉を再評価する気運が高まっている。一方で亀倉の遺族の寄付で創設されたグラフィックデザインの亀倉雄策賞で、直近の第17回は佐野氏が受賞しているのも何かのめぐりあわせか。

毎日午前9時から午後5時まで開場。27日、10月4日、11日の3日間、いずれも午前10時からと午後2時からの2回、作品解説会を開き、有限会社デザインオフィスジー・ワンの大縄茂代表取締役がナビゲーターを務める。入場無料。