加茂の書道一家「下田書道会」の社中展「書人サンガ展」、430点もの作品を一堂に (2015.9.21)

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顧問の下田志水(しもだしすい・本名トシ)さん(93)を頂点とする書道一家「下田書道会」=加茂市幸町1=は20、21の2日間、加茂文化会館でこれまで最大規模といえる社中展「書人サンガ展」を開き、下田書道会に学ぶ人たちの430点もの作品を一堂に展示している。

下田書道会の彩水さん以外の4人の指導者、右から湲水さん、志水さん、泰山さん、逅絆さん
下田書道会の彩水さん以外の4人の指導者、右から湲水さん、志水さん、泰山さん、逅絆さん

下田書道会の指導者は、志水さんとその長女の下田湲水(えんすい・本名久子)さん(65)、婿養子の下田泰山(たいざん・本名泰司)さん(64)。さらにその夫婦の長男の下田逅絆(こうはん・本名幹雄)さん(35)、二女の下田彩水(さいすい・本名路子)さん(32)の3世代、5人で、いずれも新潟市に本部を置く日本書法教育会の指導者の資格をもつ。

展示会場
展示会場

加茂市内3カ所をはじめ新潟市2カ所、見附市1カ所の計6つの教室があり、その生徒やすでに独立している教え子、子どもからおとなまで毛筆だけでなく硬筆も含む。社中展のためにと制作した作品だけでなく、ふだんのけいこで書いた作品も展示していることもあり、展示数は430点にのぼる。生徒は幼児から上は98歳まで。多彩な作品を2つの部屋に分けて展示している。

志水さんは長く出雲崎町で庄屋を務めた家に生まれ、旧姓安達トシ。元小中学校教諭で国語や家庭科を教え、退職後に書道塾を開いてことしで47年になる。先祖をさかのぼると、初代の9番目の子が源頼朝の側近だった安達藤九郎盛長で、ことしはその死去から730年。初代から数えて850年になり、38代目の子孫のひとりである志水さんが供養の気持ちも込めて今回の社中展を開いた。

子どもたちの硬筆作品もテーブルに並べてずらりと展示
子どもたちの硬筆作品もテーブルに並べてずらりと展示

志水さんは一族の出自について書いた作品「長歌 わが祖」を展示。初日は会場に詰めて来場者に案内していた。社中展のタイトルにある「サンガ」はサンスクリット語で、同じ目的をもった仲間、集まりといった意味。これまでで最大規模の社中展となっており、下田湲水さんは「いろんな人から喜んで見てもらえてうれしい」と話している。21日は午前9時から午後5時まで、入場無料。

 一族の出自について書いた志水さんの「長歌 わが祖」
一族の出自について書いた志水さんの「長歌 わが祖」
湲水さんが読んだ短歌を書いた泰山さんの「雪峠」
湲水さんが読んだ短歌を書いた泰山さんの「雪峠」
湲水さんの「自詠歌」
湲水さんの「自詠歌」
逅絆さんの「輪廻」
逅絆さんの「輪廻」
彩水さんの「森羅」
彩水さんの「森羅」
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