三条市笹岡のカフェ「こくわ屋藤兵衛」を運営する有限会社藤兵衛工房(山田宏高社長)は、地元下田地区の名物になればと山菜のワラビを練り込んだ乾麺「さわらびそば」と「さわらびうどん」を開発し、販売している。
「さわらび(早蕨)」とは、芽を出したばかりのワラビ、または開く前の食べころのワラビのこと。地元笹岡小学校の校歌でも冒頭で「さわらび萌えて」と歌い、親しまれている。
同社は、サルナシの果実「コクワ」をペースト状に加工し、カレーやドレッシングなども製造している。今回、その技術を使ってペースト状に加工したワラビを練り込み、ありそうでなかったワラビ入りのそばとうどんを商品化した。
地元下田地区の上等なワラビを採取し、灰を使ってていねいにあく抜きして、ペースト加工。2次加工は製麺所に依頼し、天然乾燥で仕上げている。
そば、うどんとも、原材料の1割がワラビ。ぬめりのあるワラビが入った新商品は、のどごしの良さ、ゆで汁(蕎麦湯)のおいしさ、ほんのりと香るような穏やかなワラビの風味が特徴だ。
また、山田社長によると、コクワには「サルナシポリフェノール」という成人病に効果がある成分が公表されているが、ワラビにも「クロロゲン酸」という糖尿病などによいといわれるポリフェノールが発見されている。「主力商品の2つともが『里山のポリフェノール』含有ということになり、それも強くアピールしていきたい」と山田社長は言う。
さわらびそば、さわらびうどんとも1袋約2人前の200グラム入り、税別390円。取扱いは、調理しての提供はしていないがカフェ「こくわや藤兵衛」をはじめ、下田地区では、道の駅漢学の里「しただ」、いい湯らてい、横田精肉店、スノーピーク。そのほか、JR燕三条駅2階「燕三条wing」、燕三条地場産業振興センター、見附市のパティオ新潟などで販売している。
また、「こくわや藤兵衛」では、薬味のまな板になりそうな桐のフタ付きギフト用化粧箱入りも用意しており、2袋とつゆ入りのセットで1,000円などで販売している。問い合わせは「こくわや藤兵衛」(電話:0256-46-4931)へ。