開設100周年となった三条市棚鱗、新潟県農業総合研究所畜産研究センターは3日、ことしも「ふれあい開放デー」として、ウシの乳しぼりの体験、ひよこや子ブタとのふれあい、飼料作物で作る巨大迷路など、子どもからおとなまで楽しめる畜産に関連したイベントを行う。
同センターは、1915年(大正4)に開設されてからことしでちょうど100年。約60ヘクタールの敷地で多くの家畜を飼育し、さまざまな研究を行っている。体験や展示を通して同センターへの理解を深めてもらおうと98年から一角を開放して試験研究成果のパネル展示をはじめ、動物とのふれあいや体験などのイベントを行っている。
開放する会場では、研究成果のパネルの展示コーナー、体験コーナー、ふれあい広場、農畜産直売を設置する。体験コーナーは、搾乳体験、ロールお絵かき、ヤギの心音を聴く聴診、ヤギへのえさやり、バター作り、クイズウオークラリー、巨大迷路、繁殖牛えさやりなど。ふれあい広場では、子ブタやひよことのふれあいとふ化の展示などを行う。
毎年人気のウシの搾乳体験は、大きいウシで約700キロはあるホルスタイン種の乳しぼりを体験する。午前11時と午後1時半からの2回実施し、各回の定員は30人。いずれも30分前に抽選を行う。ヤギの聴診体験は10時半と午後1時の2回。
巨大迷路は、昨年の2倍の面積で、飼料用に栽培するトウモロコシのような緑色の「ウマカロール」という牧草の迷路。草の高さは2mほどもあり、迷路に入るとおとなも隠れてしまうほどだ。
ふれあい開放デーは、午前10時から午後3時までで、入場無料。雨が降っても実施する。虫刺されに弱い人は、虫よけの対策をした方がいい。場内は、家畜伝染病予防のため、一部地域は立ち入りを禁止としている。ペットは持ち込めない。
同センターは国道289号を八木ヶ鼻方向に向かい、三条市役所下田庁舎を過ぎて4キロほどの下田城カントリー倶楽部入り口でもある国道上の案内看板のあるところを右折する。
ふだんは、関係者以外立ち入り禁止の施設で、年に1度の開放には毎年800人から1,000人が訪れている。広大な施設内はサイロや牛舎など北海道を思わせるような雰囲気で、子ども連れが多いが、夫婦や友人など、おとなだけで訪れる人も少なくなく、研究の成果展示をじっくりと見たり、雰囲気を楽しんだりしている。