旧外山虎松商店をリノベーションして昨年10月にオープンしたシェアスペース&ライブラリー「燕三条トライク」(三条市神明町)と、旧三条市立南小学校を活用してことし4月にオープンしたインキュベーション施設「三条ものづくり学校」(三条市桜木町)は12日、両施設の相互利用を開始することを発表した。
三条ものづくり学校は、8月から毎月開いているクリエーターズサロンの3回目を13日夜、初めて燕三条トライクで開いた。燕三条トライクを利用登録するクリエーターや三条ものづくり学校に入居企業などから30人ほどが出席した。
そのなかのトークセッションで相互利用を発表したもので、燕三条トライクの登録者は、三条ものづくり学校のスペース、プロトタイピングルーム、展示スペース、IID 世田谷ものづくり学校の施設を利用できるようになり、三条ものづくり学校主催イベントやセミナーに優先参加できるようになる。三条ものづくり学校の入居者は燕三条トライクを月会員と同様に利用でき、三条ものづくり学校として月に1回まで3時間の無料貸し切り利用ができる。詳細をこれから詰め、11月中にも相互利用を開始する。
トークセッションを行ったのは、燕三条トライクを運営する合同会社燕三条スタイルの代表社員、小山雅由さん(35)と、8月から三条ものづくり学校の事務局長に就いた斎藤広幸さん(30)=新潟市東区=。ふたりは2011年から親しくしており、斎藤さんに三条ものづくり学校の事務局長を勧めたのも小山さんだった。
両施設の計画もないころから、ふたりはクリエーターが集まったり、コラボレーションしたり、起業したりするスペースを熱望していたが、気が付けばふたりともそうした施設を運営する側に回っていた。両施設は機能がバッティングするという批判的な声もあったが、ふたを開けてみればうまくすみ分けができ、両施設の連携は必然といえる。
小山さんは「トライクは地域のなかでクリエーターがつながる場をつくり、斎藤さんはプロダクトデザイナーでもあり、ものづくり学校はリアルなモノをつくる場になっていけばいい」と言い、さらに移住、定住にもつながればと話していた。