17日から21日までの5日間、三条市体育文化センターで第11回三条市美術展(市展)が開かれており、初日17日は開場式イベントの書道パフォーマンスやテープカットを行って三条市の美術の祭典が幕開きした。
書道パフォーマンスは午前9時から剣道場で三条東高書道部が行った。1、2年生部員20人がはかまを着けて「三条よさこい凧ばやし」など3曲にあわせて披露。踊ったり、鳴子を鳴らしたりしながら全身を使って大きな紙に大きな字を書いた。
曲によっては頭に花の輪を載せて行い、見学した市展関係者や部員の家族など約80人は部員の懸命に筆を走らせる姿に見入り、作品を完成させると大きな拍手を送っていた。
続いて会場入り口で開場式を行った。国定勇人三条市長はあいさつで、2012年のロンドン五輪では大会の4年前から「カルチュラル・オリンピアード」として題して英国全土で18万件のイベントが行われたことにふれた。東京五輪に向けて日本も同じものを展開することが決まった。
三条市美術展もそのイベントのひとつとして、「三条市民対象の展覧会にするだけでなく、世界に対して発信し、世界のどこかの人に作品に関心をもってもらい、場合によっては実際に足を運んでもらって鑑賞してもらうことが来年以降は夢でなくなる」と期待したうえで、「ひとりでも多くの人にご来場いただき、このすばらしい秋空の下で芸術の秋をご堪能いただき、三条のまさに文化水準の高さを三条市内外に見せつけていきたい」と願い、テープカットを行った。
会場には日本画、洋画、彫刻、工芸、書道、写真の6部門に選外を除く公募作品297点と特別出品59点の計356点を展示する。あわせて三条市が小学生から高校生を対象に開設している「わくわく文化未来塾」に学ぶ子どもたちが制作した生け花、フラワーアレンジメント、陶芸、書道などの作品約100点も展示している。
好天に恵まれて来場者の出足も順調だった。開場から1時間で165人が来場した。10時から写真、11時から日本画の審査員による作品鑑賞会が開かれ、それぞれ数十人が参加して審査員の言葉に耳を傾けて、アカデミックでアートな雰囲気だった。
また、書道パフォーマンスで制作した作品のうち1点を会場入り口前に立てて展示している。午前9時から午後6時まで開場、最終日は午後3時半まで、入場無料。図録を無料配布している。昨年は 3,300人が来場した。