三条小学校を裏館小学校に吸収統合する方針を決めた三条市教育委員会は25日、三条小学校で2回目の「三条小・裏館小学校の統廃合に関する説明会」を開いた。23人が出席し、市教委が三条小を残すことを検討しなかったことなどについて、納得できないとする不満の声が相次いだ。
午前10時に開会し、20日夜に行った第1回と同じ内容の説明のあと質疑を行った。出席者からは、三条小を残す検討をしたのか、2008年に耐震診断の結果がでてから7年間も対策を行わなかったのは「放置していたと言われてもしかたないのでは」、「こんな大きなことを決めるのに、決まったことの説明会なんて」など、質問や疑問、不満の声が上がった。
三条小OBの男性は、「子どもの数が減るのはわかる。ダウンサイジングなり、耐震性に耐えられる全面改築を検討されたのか」と聞いた。三条小の廃校は、市教委が定めた統廃合の「校舎の安全性が確保できない」とする基準に該当して「至急、統廃合の検討をしなければならない小学校」と決まる定されたプロセスのなか、改築を検討をしたかという問いに、長谷川教育長が「移転改築、全面改築について検討はしていない」と答えた。
男性は説明会後、少子化により統廃合の検討は仕方がないが、改築を検討せずに決定するのは「納得いかない」。結論ありきの検討で、子どもたちのことを考えていないと反発した。
ほかのOBは、「平成23年度からの裏館小学校改築の時点で三条小の対策の議論はなされたか」、平成20年度の耐震化二次診断で「(三条小は優先度が低く)保留に近い状況だった判断が、ここにきて変わったのはなぜか」との質問もあり、市教委では、優先度の高い学校から対応が進み、あらためて三条小を考えたときに耐震補強が極めて難しく、安全性確保のため裏館小への統合を考えさせてもらったとした。
また、「出席すると行政側のすることを承知するということになる危惧があった」と出席を迷ったという人は、この日の説明会では理解できないので、「説明会を開いたイコール、住民の理解を得たというふうにしないでほしい」と求めた。