新潟調理師専門学校=新潟市中央区東幸町8=の招きで来日しているフランスとロシアの専門学校生が28日、燕市を訪れて鈴木力市長を表敬訪問し、包丁メーカーの藤次郎株式会社(藤田進社長・燕市物流センター1)の工場やギャラリーを見学した。
来日しているのは、調理師を目指しているフランス国立アルカッションホテル工業学校の生徒4人とロシア・ハバロフスク貿易経済専門学校の生徒4人と卒業生2人、さらに引率の各校の校長や英語教師。フランスからの一行は24日から30日まで、ロシアからの一行は27日から11月1日まで来日している。
新潟調理師専門学校とアルカッションホテル工業学校は姉妹校で毎年、生徒が来日しており、4年前から藤次郎(旧藤寅工業)の工場見学を行うようになって毎年、来燕している。
ハバロフスク貿易経済専門学校とは3年前から交流しており、来日は3年前に続いて2回目。ことしは新潟調理師専門学校の創立50周年であり、同時に新潟市とハバロフスク市の姉妹都市提携50周年の記念の年でもあることから、毎年恒例のアルカッションホテル工業学校の来日にあわせてハバロフスク貿易経済専門学校も招き、3校で交流している。
28日は新潟市・西蒲区の宝山酒造を見学して午後から燕市役所を訪れた。燕市と両校の間で記念品を交換し、鈴木市長は「これからもそれぞれの国と日本の交流が深まることに期待する」と話し、ハバロフスク貿易経済専門学校のヴァチェスラフ・コルサコフ校長は「人生にとって料理をつくることはいちばん仕事。ロシアと日本が料理で仲良くなる」、アルカッションホテル工業学校のベネディクト・パージ教諭は「新潟調理師専門学校と20年を超える長い付き合いが続いたことを誇りに思う」などと話した。
続く藤次郎の見学は、吉田工場と7月にオープンしたばかりの藤次郎ナイフギャラリーを見学した。両校の生徒とも来日中のいちばんの買い物の目当ては包丁。日本の刃物の品質を高く評価しているようで、藤田社長などの案内で包丁のできる工程や包丁に込められたさまざまな工夫に目を輝かせて聞き入り、スマホで写真を撮っていた。
ギャラリーでも人気は日本風な包丁が人気で、打刃物の包丁を買って砥石の使い方や手入れの仕方を熱心に聞く生徒もいた。
29日以降は、新潟調理師専門学校で両校の生徒が日本食や中華料理を勉強したり、逆にそれぞれの国の料理を新潟調理師専門学校の生徒に教えたりする。