バレル研磨の有限会社徳吉工業(徳吉淳社長・燕市杣木)は、国内ではおそらく初めて受託加工を開始した樹脂3Dプリンター造形品の研磨を手にとって確かめることができる。
燕三条地場産業振興センターの3Dプリンター活用技術研究会で、表面のざらざらを何とかできないかという話があり、それを耳にした徳吉社長がバレル研磨で何とかできないかと同研究会に加わり、樹脂3Dプリンター造形品の研磨の技術を確立した。
樹脂3Dプリンター造形品は、樹脂を積み上げるようにして作るため、拡大すると表面は階段状の凹凸がある。その表面をバレル研磨で削ってつるつるに仕上げる。手でふれた印象はふつうのプラスチック製品と変わらないほどつるつるに。同時に光沢が生まれることで染色を施したものも色が鮮やかになった。
これまでも樹脂製品の研磨を手掛けきたので、樹脂3Dプリンター造形品の研磨もすぐにうまくいった。ことし7月から三条市内の企業から注文があり、10月に入って受託加工を打ち出した。さっそく引き合いもある。
徳吉社長は「今も紙やすりで研磨している人もあり、3Dの研磨の需要はこれからもどんどん伸びるでしょうね」とにっこり。