社会福祉法人吉田福祉会(細貝好美理事長・燕市吉田大保町)は5日、燕市粟生津地内に来年6月に開設する高齢者生活支援施設「長善のさと」の建設地でその起工式を行い、関係者ら20人余りが出席して工事の安全を願った。
建設する施設は、小規模多機能センターで登録定員29人、グループホーム定員9人、シェアハウス定員4人が2棟。敷地1,006平方メートルに建物は木造平屋建てで、小規模多機能センター・グループホール延べ床面積506平方メートルとシェアハウス2棟延べ床面積198平方メートル、計705平方メートル、工期は10月16日から来年5月31日まで。
敷地は、粟生津に私塾「長善館」を創設した鈴木文台(1796-1870)の本家があり、長らく空き家になっていた。敷地はほとんどがさら地になったが、残されている門には、文台のおいにあたる「鈴木有本」の名がある。
石碑と土蔵はそのまま残して活用する。石碑は「鈴木順亭碑」とあり、福山藩の儒者、小島知足(ちたり)が書いた文台の兄、順亭の一代記を刻む。