三条人権擁護委員協議会(神保光男会長・人権擁護委員36人)の副会長を務め、人権擁護委員として在職15年余りの燕市に住む星野昭子さん(57)は、その功績を認められてこのほど法務大臣表彰を受けた。
星野さんは2001年9月1日に人権擁護委員に委嘱され、在職14年2カ月。県央5市町村の人権擁護委員で構成する三条人権擁護委員協議会で副会長に就いてことしで5年目になり、新潟県人権擁護委員協議会連合会の理事も2年間、務めた。
それまで三条人権擁護委員協議会の人権擁護の啓発活動は、啓発物品の配布くらいだったが、星野さんが人権擁護委員となった翌年から燕市立吉田南小学校から人権擁護の授業を依頼されたのをきっかけに出前講座を始めた。
大型紙芝居を人権擁護委員で協力して手作りし、幼児施設から学校、高齢者福祉施設などへ出向いて大型紙芝居を見せ、人権について考え、人権擁護委員の存在だけでも知ってもらおうと出前講座を行っている。今は主に人権イメージキャラクターの着ぐるみが借りられる時期にあわせて行っている。
人権擁護委員の法務大臣表彰は毎年10月に行われており、ことしは全国169人が法務大臣表彰を受けた。新潟県内では4人で、三条管内から法務大臣表彰を受けたのは4年ぶり。10月19日に法務省本省で行われた表彰式には、133人が出席した。星野さんも出席し、代表者が岩城光英法務大臣から表彰状を受け取った。
星野さんは「ここまで長く人権擁護委員を続けられたのも皆さんのおかげ。すばらしい出会いのなかで続けられた」と支えてくれた周囲の人たちに感謝する。「表彰を重く感じ、責任の重さを感じた。これからも人権擁護委員の皆さんと協力体制を良くして取り組んでいきたい」と話す。
9日も燕市立三方崎保育園で出前講座を行った。布なども張り付けて作った大洋紙サイズの大型紙芝居「少年と子たぬき」を披露し、人権イメージキャラクター「人KENあみちゃん」も登場。星野さんは大型上芝居に合わせてピアノを弾き、「人KENあみちゃん」とのやり取りで司会を務めた。園児たちはまばたきを忘れるほど大型紙芝居に熱中し、「人KENあみちゃん」の登場に歓声を上げて喜んでいた。