県立加茂病院の建て替えで県と平行線の加茂市の小池清彦市長は10日、「新潟県知事に対し、新加茂病院の建設に係る既存の建物の解体等に関する書類を送付したことについて」の会見を開き、これまで拒否していた新病院建設場所にある建物などの解体工事を行うための手続きの承認や許可を行なったことなどを話した。
午前10時から市役所で開き、県からの改築関連の届出の書類のうち、解体について受け付けたとし、受理の書面をこの日、県庁に届けたと話した。
書面は、先に県が市に提出していた申請・届出書類10件で、うち解体についての6件を受理・許可・承認するとし、一部許可1件、「スプリンクラー設備」など新しい病院の内部に関係した届けに対しては「新病院建設に係る合意がなされていない現段階においては受理できない」として承認できない2件、返戻1件とした。
また、許可するとした6件についても、条件として「新築加茂病院の建設においては、加茂市の全保育園の関係者の切なる要望等を踏まえ、病児・病後児保育施設及び20室の産科個室をこのたび建設する建物に設置すること」などを記している。
今回の承認の理由について小池市長は、11月3日の会見でも話したように、具体的な内容は明かせないとしながらも「県側と協議の兆しが見えてきた」と話した。
会見ではほかに、3日の会見で加茂市内の全保育園園長が知事と県議会議長に直接「新加茂病院に病児・病後児保育施設と産科の個室20室を設置することを求める」要望書と署名簿を提出する日程が12月10日に決まったことも話した。