ことしの「燕三条 工場の祭典」実行委員会の実績報告会が11日開かれ、第4回となる来年は10月6日から9日までの4日間開かれ、それにあわせて同じ4日間、三条ものづくり学校で株式会社中川政七商店による大日本市博覧会の新潟博覧会が開かれることになった。実行委員長には、新たに燕市・玉川堂の山田立さんが就く。
中川政七商店は奈良の老舗雑貨ブランドで来年、創業300周年を迎える。300周年に向けて11日、東京ミッドタウンで三百周年記念記者会見を行い、記者会見に参加した工場の祭典のアドバイザー、株式会社メソッド代表取締役の山田遊さんが説明した。
2016年、中川政七商店は全国の産地と手を組んで、「日本の工芸を元気にする!」大日本市博覧会プロジェクトをスタートする。全国5地域をめぐる博覧会会場で、その土地の工芸と出会えるはもちろん、トークイベントやワークショップも開く。
中川政七商店は、これまでも日本、歴史、品質、ブランドをかねそなえた工芸メーカーによる展示会「大日本市」を年3回、開いている。大日本市博覧会は1月の東京博覧会を皮切りに5月に岩手、9月に長崎、10月に新潟、11月に奈良の順に開かれる。
5地域共通で工芸ショップやワークショップが開催されるほか、各会場ごとのイベントもある。新潟博覧会では、工場の祭典と完全タイアップし、ものづくりの臨場感溢れる現場を見ることができ、工房見学はもちろん、三条のものづくりの未来について語るトークショー、新潟県内のメーカーによる新商品のお披露目をはじめ、限定商品も用意する。
皮切りの東京博覧会では、サッカー元日本代表中田英寿さん、水野学さん、山田遊さん、そして中川淳さんによるトークショーなども行われる。
中川政七商店の十三代社長の中川淳さんは、以前から人材育成やブランディングで三条市で講師などを務めており、10月の「全国産業観光フォーラム in 燕三条」で記念対談に出演し、三条市が来年1月から始めるコト・ミチ人材育成事業のメーン講師を務めるなど、燕三条地域との縁が深い。会見では来年が創業200周年玉川堂のおちょこと富山の鋳物メーカーの徳利とのコラボレーションも紹介されたと伝えられている。
また、工場の祭典の実行委員長は毎年、交替しており、ことしの三条市・永塚製作所の能勢直征さんから来年は玉川堂の山田立さんにバトンタッチすることに。山田さんは、参加企業がほかの企業を見られないことから、来年はプレオープンのような形で会期の前に一部の工場で一足早く工場見学を行い、ほかの企業の参考にしてもらうというアイデアを話した。