伊勢ヶ浜親方を観光大使に任命し、「相撲の郷」として村おこしを進める弥彦村は、伊勢ヶ浜部屋の横綱日馬富士と大関照ノ富士の2人のモンゴル人力士が活躍していることから、モンゴルとの友好関係を深めようと14日から23日までヤホールで初めての「弥彦モンゴルフェア」を開いており、15日はオープニングセレモニーを行った。
来賓の駐日モンゴル国特命全権大使のソドブジャムツ・フレルバータルさんの都合にあわせて開幕2日目にオープニングセレモニーを行ったもの。あいにく雨だったが、日本に暮らすモンゴル人も目立ち、200人近くが来場してモンゴルの移動式住宅「ゲル」を設営したヤホールで行った。
小林豊彦村長はあいさつで、弥彦村とモンゴルの都市の間で友好関係を結びたいとし、「それには文化面の交流が重要と考える」、「子どもたちの交流、人的文化交流を進め、最終的には経済的交流にまで発展させたい」と願った。
ソドブジャムツ・フレルバータル大使は、日本はモンゴルの民主化を支援し、この2年半の間にモンゴル大統領は8回、日本の首相は2回、それぞれ互いの国を訪問しており、戦略的なパートナーシップが強化されているとことを喜んだ。そんななかで「フェアが開かれた意味は大きい」、「モンゴルと日本、新潟、弥彦との交流が拡大していく。その将来は明るく、楽しい」。
小林村長らとの食事の席で来年、弥彦の子どもたちをモンゴルに連れて行ってモンゴルの子どもたちと交流させたいという話をし、「大変いいこと。両国の若い世代の子どもたちの交流は両国の長い長い友好関係を交流を考えるといい交流なので、大いに歓迎する」と期待した。
セレモニーに続いてモンゴルの擦弦楽器、馬頭琴のコンサートを行い、千葉から訪れたモンゴル伝統音楽チーム「イフタタラガ」が演奏を披露した。4人編成でうち3人が馬頭琴、1人がモンゴル琴「ヤトグ」を担当。馬頭琴は2本弦で弓で弾く楽器。ヤトグはいすに座って弦をはじくほうをひざに載せるのが日本の琴と違っている。
さらにひとりは、複数の音程を歌う唱法「ホーミー」を披露。アカペラでホーミーをわかりやすく実演してみせると、来場者は驚きの声を上げ、拍手をしていた。モンゴルの曲だけでなく日本の唱歌「ふるさと」の演奏もあり、モンゴルの音楽の魅力をたっぷり味わった。
フェアは毎日午前10時から午後3時半まで、「ゲル」をはじめ、書道作品や写真パネルの展示、民族衣装体験、モンゴル特産品の販売、弥彦名物「イカメンチ」や新潟名物「半場からあげ」の販売などを行っている。