三条署(桜井秀昭署長)は11日、銀行窓口の対応で振り込め詐欺被害を防いだ三条信用金庫四日町支店(渡辺勝弥支店長・三条市四日町)に感謝状を贈った。
午前10時に渡辺支店長が三条署を訪れ、桜井署長が感謝状を読み上げて手渡した。
振り込め詐欺被害を防いだのは、3日。午後1時20分ころ、渡辺支店長が担当し、誕生日に贈る年金受給のお祝い品を届けている80歳女性が来店。女性は面識のある渡辺支店長に相談があるとして、大きいお金が必要なので預金を下ろしたいと話したという。
女性は、東京に住む弟から、この日の朝9時と昼ころの2回、電話があり、「株取引に失敗して返さないといけないから300万円が必要」と言われたことから、500万円を下ろしたいとのことだった。
渡辺支店長が、「電話を(弟さんに)かけ直して確認しましたか」と聞くと、「(弟は)出先なので自宅の電話は通じない」と言われたとのことで、「今月中に返すと言われているので、立て替えるだけ」と言う。典型的な特殊詐欺と感じた渡辺支店長は、「いつでもお支払しますから」、「警察に強く言われているので一応確認のため」と説得し、三条署に連絡した。
駆け付けた警察官から、弟さんと連絡をとってほしいと言われ、警察官とともに女性は自宅に戻った。午後3時半ころ、弟と名乗る男から再び女性宅に電話があり、警察官とともに電話に出たところ電話は切れた。翌朝、女性の弟と連絡がつき、電話はかけていないことがわかったという。
女性は、あとになって考えてみれば、いつもは「おねえさん」と呼ばれていたのに、電話の男は「おばあさん」と言っていた。特殊詐欺とわかり、感謝していたという。
感謝状を受けた渡辺支店長は、「お客様の大切な財産を守れてよかったです」と話した。
同支店では、平成22年6月にも特殊詐欺の未然防止で感謝状を受けている。また、ことし、三条信用金庫では加茂支店と同支店の2店舗が未然防止で感謝状を受けた。さんしん(三条信用金庫)