三条市が9月議会で議決した嵐南小学校・第一中学校一体校の落雪対策の工事での職員の義務違反に減給や戒告、教育長と副市長に厳重注意の懲戒処分 (2015.12.19)

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三条市は18日、9月定例会に補正予算を計上し、議決した嵐南小学校・第一中学校一体校の落雪対策の工事の関係で、職員に減給や戒告、教育長と副市長に厳重注意の懲戒処分を行った。

処分は、教育委員会の50歳代男性の課長級職員が減給100分の10が2カ月、50歳代男性の課長補佐級職員が減給100分の5が1カ月。処分の理由は、議会に補正予算を上程することとなった工事に関し、その工事の一部分について説明をすることなく補正予算の議決を受けることとなったことと、議会で当該補正予算可決後に当該工事の一部分の施工段階で市議から説明を受けていないと指摘があったにもかかわらず、上司への報告を行わなかったことは、職務上の義務に反するものとしている。

2人の職員のほかに、両職員に対する管理監督責任として50歳代女性の部長級職員を戒告、管理監督責任で教育長を厳重注意、市の事務執行全般に対する管理監督責任として副市長を厳重注意とした。

10日の定例会一般質問で、小林誠市議の質問に答えるかたちで、答弁に立った吉田実副市長と長谷川正二教育長、教育総務課長が今回の件についてわびた。

吉田副市長は、本来なら委員会資料の中にも非常用階段の融雪ヒーター設置工事の説明を行うべきところだったが、説明のないまま、委員会で決定し、本会議でも議決を得たと話し、「この件につきましては、市長もわたくしも先日報告を受けたところでございまして、本来であれば、委員会資料やその他、予算の調整、事業、工事等の執行について整備監督する立場であった私の責任は大きいものと思っているところでございまして、深くお詫びしたいところでございます。本当に申し訳ありませんでした」、「今後このようなことがないように注意を払いながら、事務の執行に努めてまいりますとともに、不祥事に対する職員の対応につきましては適正に対処してまいりたいと思っているところでございます」と書面を読み上げた。

続いて答弁した教育長の経過説明によると、一中学区一体校の落雪対策にいて教育総務課担当し事務を進めている。昨年12月に大屋根と非常階段から落雪があったことから、設計業者に対して2カ所の落雪対策の改修案の指示をした。改修案として7月に設計事務所から大屋根のひさしと融雪ヒーターの設置、非常階段への融雪ヒーター設置が提示された。それを受けて補正予算を計上するため、教育委員会部内協議、理事者協議を行ったが、協議の際に「大屋根の落雪対策に意識が集中した」として、予算に含めながらも非常階段の融雪ヒーターの設置の説明がなかった。

さらに同様の資料で、市議会総務文教常任委員会でも非常階段の融雪ヒーター設置費も含んでいたにもかかわらず、融雪ヒーター設置費(計490万円)の内訳を大屋根2カ所と説明し、ひさし設置を含めた補正予算を計上、議決を得たという。

教育長自身と教育部長は12月4日にこの報告を受けて知ったとしたが、「このことは教育総務課長のミスとはいえ事務局職員の監督者としての私の責任でもあります」、「深くお詫びを申し上げたい。大変申し訳ありませんでした」と深く頭を下げている。

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