加茂病院の病児・病後児保育施設の設置と産科個室の整備などの計画に県、加茂市、田上町が合意して知事に要望 (2015.12.22)

加茂病院の改築に伴う病児・病後児保育施設の設置と産科個室の整備などでをめぐる問題で平行線だった県と加茂市は、田上町とともに3者の考え方がまとまった。小池清彦加茂市長と佐藤邦義田上町長は21日、県庁を訪れ、泉田裕彦県知事にあらためて要望し、泉田知事は「要望に沿って対応を努力する」と答えた。

加茂病院の改築に伴う病児・病後児保育施設の設置と産科個室の整備などで泉田知事に要望書を提出する小池加茂市長と佐藤田上町長

加茂市長と田上町長の要望は3項目。「1.新加茂病院の3階内科系病棟の4床室6室を個室12室に変更し、既存の個室1室と合わせ、産科優先の個室（シャワー・トイレ付き）13室を設置する」、「2.新加茂病院において需要が生じた場合に増築スペースに建設するシャワー・トイレ付きの個室12室（うち7室は産科優先の個室）については、旧加茂病院の建物の関連部分を解体した後、直ちに建設することを目指すものとする」、「3.新加茂病院から、加茂市・田上町が建設する病児・病後児保育施設へのアーケードを設置する」。

泉田知事に要望について話す

午後0時20分に小池市長と佐藤町長の2人が県庁を訪れ、泉田知事と若月道秀県病院事業管理者と面会し、小池市長から泉田知事に協議の結果、合意したとして両首長連名の要望書を手渡した。泉田知事は、要望に沿って努力するとし、小池市長は「心から感謝している」と礼を述べ、面会の最後は市長と知事、知事と町長とそれぞれが握手を交わした。

県は、要望を受けての対応として、3階病棟内の4床室の6室（24床）を個室12室（12床）に変更し、既存の共用個室22室のうちの1室と変更する12室の計13室を産科優先の個室とする。これにより病床は12床減って計168床となるが、減床分12床は需要が生じたら増築で対応するとした。

小池市長、佐藤町長と握手する泉田知事

また、当初、施設内への設置を要望していた病児・病後児保育施設は、加茂病院敷地に隣接する加茂市・神明宮所有の土地を土地開発基金で取得し、加茂市と田上町で建設。県は新加茂病院から同施設までのアーケードを建設するということで加茂市長と田上町長が合意し、県もアーケード設置の要望に対応する。