新潟市岩室観光施設いわむろや(小倉荘平館長・新潟市西蒲区岩室温泉)は新年初開館の2日と翌3日の2日間、「新春!ツキつく餅つき大会」を開き、新年を祝って来館者にもちをふるまっている。
2日間とも午前10時半から2うす、1うすにつき2升(約3.6リットル)をつき、つきあがるあとからすぐにきな粉もちにして先着約150人にふるまっている。
館内にうすときねを用意し、小倉館長をはじめボランティアや来館者らと一緒にもちをついた。正月のもちつきは6年目。それも含めて年3回、同施設でもちつきをつくことがあるほか、頼まれて地元小学校に出張してもちつきを行うこともあり、小倉館長も手慣れたものだ。
きねを振ると「よいしょ!」と威勢のいいかけ声が上がり、大方つきあがったところで来館者からもついてもらい、きねをもつのもやっとの子どもも小倉館長が手伝ってあげてもちをつく姿に来館者は目を細め、親は記念写真を撮影。親の敵のように驚くほどのパワーでもちをつく年配の女性は「日ごろのストレス発散!、息切れしたよ!」と顔を火照らせてにこにこだった。
あわせて2日間とも午前10時から午後5時まで鉄道ジオラマ展示を行っている。これも恒例で、Nゲージと呼ばれる150分の1のスケールの鉄道模型で、全周15メートルの3線エンドレス運転を行っている。地元の鉄道ジオラマ運転会が行っているもので、「ジオラマ」とあるように列車の走る風景も精巧に再現している。
まもなく姿を消すであろう地元の鉄道を走る115系の模型もある。車両に積載したカメラが撮影するライブ映像をテレビ画面に映しており、本物の列車から見ているかのように流れる景色を楽しむこともでき、子どもたちや鉄道ファンに人気だ。
また、12月28日から今月31日まで企画展示室などで「西蒲区に飛来したトキを守るか会」による「朱鷺写真展」を開いており、08年の放鳥以来、新潟の空を舞うトキたちの暮らしの姿をとらえた写真50点近くを展示。24日には午後1時から3時まで「千羽トキの詩」の演奏会とトキの折り紙体験、正午から(一社)佐渡生きもの語り研究所によるクイズ体験とぬり絵体験を行う。
同施設を管理運営するNPO法人いわむろやは、今年度と来年度、農水省の都市農村共生・対流総合対策交付金の事業に採択されたばかり。小倉館長は、西蒲区の若手経営者でつくる「にしかんFARMERS TEAM」と一緒になって「農業と観光が連携して農業体験を形にしていきたい」と言う。
「西蒲地区を農業の魅力によるブランディングがしたい」という構想があり、そのためにもまずは農業体験の受け入れマニュアルを整備し、ホームページの作成で周知し、研修視察を行うなどの計画を練っており、ことしの大きな事業になる。