弥彦村では昨年4月から弥彦燕広域循環バス「やひこ号」を運行しているが、バス停を設置してほしいという要望などに応えて一部区間でどこでも好きな場所で乗降できるフリー乗降区間を設定し、12日の始発から変更して運用する。
フリー乗降区間を設定したのは、麓一区集落センターー矢橋間と路線変更で追加する上泉集落地内の2つの区間。この区間ではバス停に限らずどこでも手を上げてやひこ号を止めて乗ることができ、乗車している人はどこでも降車ボタンを押して降りることができる。
あわせてバス停を「鴨原」と「矢作」の2カ所に新設。村山のバス停は村山ポンプ小屋に移動する。運行距離はこれまでの26.4kmから26.8kmに、所用時間は75分から77分になる。
村では4月からそれまでの巡回バスに代えてやひこ号を運行しており、村内に加えて燕市の吉田地区、分水地区も走り、吉田地区の県立吉田病院や吉田産業会館の乗降客が多い。
以前の巡回バスは週3回の運行で利用料は無料だったが、やひこ号は平日毎日の運行ながらどこまで乗っても1回100円と有料になった。それにもかかわらず、1日の平均利用者は、巡回バスの約40人からやひこ号では約60人と伸びている。
さらに利用者を増加させるためにも運行の見直しを行ったもの。バス停の新設の要望は多いが、バス停では発車時刻が決まっていてそれよりはやく出発できないめ、バス停を増やすだけ時間をロスし、所用時間が長くなる。国のアドバイスもあり、利用者の多い地域はバス停を増やすよりもフリー乗降区間を設定した方が効率的と判断し、地元西蒲署の許可を得て実現する。
燕市の循環バス「スワロー号」は、やひこ号の2倍近い1日約130人の利用があり、今回の変更でやひこ号の利用増に期待するとともに、スワロー号が平成25年度から受けている国の補助制度「地域公共交通確保維持改善事業」と同様にやひこ号も採択を目指す。さらに1月から1年間、各バス停の利用状況を確認し、利用者の少ないバス停は撤去を含めて整理を検討し、将来的な安定運営を図る。